今週の算数・数学フォト
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- 巨大鉛筆でどこまで書ける?
りくです。兵庫県加東市の、滝野地域にやってきました。ここは中学校みたいだけど……あの、大きな色鉛筆はなに? 気になるな。
ふふふふ。「滝野地域の学校といえば色鉛筆」というくらい、地元では有名なんだよ。ここ滝野中学校には、ブルーの色鉛筆。滝野東小学校にはグリーン、滝野南小学校にはピンクの色鉛筆があるよ。色鉛筆の中身は、実はエレベーターなんだ。
へえ、エレベーター。乗ってみたいな。色鉛筆の、芯の気持ちになれそう。
「芯の気持ち」? りくさん、おもしろいことを言うなぁ。
ぼくが、あの巨大な色鉛筆の芯だとすると……いったい、どれくらい長い線が書けるかな?
あっ。それ、計算できるかもしれないよ! トンボ鉛筆によれば、HBの鉛筆1本で、なんと約50kmの線を書くことができるんだって*。鉛筆の書ける距離は、鉛筆の長さに比例すると考えたらどうかな?
50kmって、マラソンよりも長い距離だよね。あの大きな鉛筆なら、いったいどれくらい書けちゃうんだろう。まず、エレベーターの高さを知りたいな。どうすればいいかな。ええと……あれ? 前にますりんと、同じようなことを考えた気がする。なんだったかな。そうだ、石垣?
ああ、伊賀上野城の石垣だね! 見上げたときの角度を使って、高さを計算する方法だ。りくさん、よく思い出したなぁ。
……というわけで、エレベーターのてっぺんを見上げたときの角度とそこまでの距離を使って、高さを求めてみたよ。約19.5mでした! トンボ鉛筆の長さは?
172mmだよ。比例を考えるなら、まず単位をそろえるところからだね。
もちろん。それじゃあ、いくよ。
\(19.5\text{m}=19500\text{mm}\) だから
\(19500\div172=113.3\)・・・
つまり、エレベーターの長さは、鉛筆の長さの約113倍になる。書ける線の長さも約113倍になるから
\(50\times113=5650\text{km}\)
5000kmを越えちゃった。たしか、日本列島の長さが約3500kmだったと思うんだけど……。それよりも、はるかに長く書けるね。さすが巨大色鉛筆。
ちなみに世界地図を見てみると、東京から約5000kmの場所にはアラスカ、マレーシア、パプアニューギニアなどがあるよ。地球規模の話になってしまったね!
*株式会社トンボ鉛筆ウェブサイト「鉛筆の筆記距離はどのくらい?」より引用
https://www.tombow.com/mamechishiki/p25/
*滝野中学校、滝野東小学校、滝野南小学校/兵庫県加東市。色鉛筆をモチーフにしたエレベーターは、2005(平成17)年に設置された。
〒679-0212 兵庫県加東市下滝野
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