算数・数学フォト

2026.11.02

美しい、だけじゃない鉄道橋

第一只見川橋梁

福島県の三島町にやってきました。うわぁルーロー、すごい景色だ。色とりどりの紅葉。橋のアーチが、川にきれいに映るなぁ!

ひろとさん、そうたさん、これが「第一只見川橋梁」だよ。ちょうど、JR只見線の電車が渡っていくね。

水に映った橋は、シンメトリー(線対称)の美しさだね。もともとの橋も左右対称だから、上下も左右も、どちらも対称ということになるね。

その通りだね。それから僕が今、気づいたのは、この橋もやっぱり三角形の骨組みで出来てるってこと。三角形は、変形しにくいんだよね。東京ゲートブリッジの 「トラス構造」、覚えてるよ。

ひろとさん、ナイス! 「トラス(truss)」は、三角形を使った構造形式のことだったね。建築用語だけど、実はもっと身近なところにもあって、たとえば段ボールの切り口に見える波型も、トラス構造なんだ。空洞があって軽いのに丈夫なのは、この構造のおかげ。

美しい、だけじゃない鉄道橋02

そして橋の全体は、アーチ型だね。アーチ型の橋ってよく見るけど、理由があるのかな。デザインがいいから? 頑丈でもあるのかな?

そうたさん、どちらも正解だよ。デザインとしても美しいし、構造上も優れてる。まっすぐな棒を両端で支えるとするよ……ここに上から重みをかけたら、どうなると思う?

あっ、ポッキリ折れちゃいそう。

ところがこの棒をアーチ状にすると、上から押された力は両端に分かれて、棒を圧縮する力になる。はるかに変形しにくい、頑丈な構造になるんだ。

美しい、だけじゃない鉄道橋03

つまり2つの構造をダブルで使って、丈夫に作られた橋なんだね。

只見線でこの只見川にかかる橋は第一から第八まで8つあるんだけど、トラス構造のアーチ橋は、この第一橋梁だけ。実はそのアーチの仕組みも変わっていて、全国で唯一の形式なんだよ。

シンプルに見えて、すごく珍しい橋だったんだね。ところであのアーチって、どんな曲線なのかな? どうも、半円ではなさそうなんだよね。長崎の眼鏡橋もアーチ橋だったけど、あれは確か円だったね。

美しい、だけじゃない鉄道橋04

他の曲線……放物線はどうかな? 写真に重ねてみると……ほら、びったりだよ!

美しい、だけじゃない鉄道橋05

へえぇ。橋によって、違う曲線が使われているのか。他の橋についても、いろいろ知りたくなってきた。

この「算数・数学フォト」でも、東京ゲートブリッジや眼鏡橋だけでなく、いろいろな橋に出かけているよ。一緒にバックナンバーを見てみようか!

*第一只見川橋梁/福島県三島町。JR只見線が通る鉄橋の中で最も人気が高く、「紅葉の美しい鉄道」「雪景色のきれいな鉄道」など、さまざまなランキングに登場する。三島町特産の桐の花をイメージした薄紫色に塗装されていて、雪や霧の中の幻想的な景観もすばらしい。

*写真提供(眼鏡橋)・図版作成:大野寛武

〒969-7402 福島県大沼郡三島町

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