今週の算数・数学フォト

仁摩サンドミュージアム

みさきです。ここは島根県の「仁摩サンドミュージアム」。ガラス張りで、きらきらのホールだよ。すごく大きな装置がぶら下がってる。観覧車みたいに見えるけど……あ、そうか。大事なのは、真ん中のガラスの部分だね。ますりん、もしかして、大きな砂時計かな?

そのとおり!この砂時計は、全長5.2m、直径が1mで、中には1tの砂が入ってる。

1t!つまり1000kgだね。そんなにたくさんの砂で、いったいどれくらいの時間を測るんだろう?

考えてみようか。ヒントは真ん中のくびれの太さだよ。ノズルの細い部分は、直径が0.84mm。1秒間に0.032gの砂が落ちるんだって。

わわっ。すごく大きな量と、すごく小さな量の話が同時に出てきて、なんだかクラクラしちゃう。でも、ここは落ち着いて、ひとつひとつ計算だね。
まず、1tは1000kgで、1kgは1000gだから、\(1\mathrm{t}=1000000\mathrm{g}\) だよね。それがノズルの細い部分を、いったい何秒かけて通るかというと……
\(1000000\div 0.032=31250000\) だから、31250000秒だ。

うん!その通り!でも、ちょっと数が大きすぎるかな。秒→分→時間と、単位を変えると、わかりやすそう。

OK!じゃあ、まずは「秒」を「分」に変えるには60で割ればいいから
\(31250000\div 60=520833.33・・・\) で、約520833分だね。
そして「分」を「時間」に変えるには、さらに60で割ればいいから
\(520833\div 60=8680.55\) で、約8681時間だ。
1日は24時間だから、24で割れば、だいたい何日くらいかがわかるよ。
\(8681\div 24=361.70・・・\)
約362日 ……そうか! ますりん、だいたい1年間なんじゃない?

さすがみさきさん、大正解。この砂時計、1年計なんだ。砂の落ちる量はそのときの温度や湿度によって変わったりもするから、容器の中の圧力をコンピュータで制御しながら、ぴったり1年間を刻んでいるんだよ。

1tの砂で、1年間。確かにぴったり、きれいな数字だね。

つまり、この砂時計をひっくり返すのは1年に一度。大晦日の年越しの5分前から、翌年の年女と年男108人で紅白の綱を引っ張って、午前0時から新しい時を刻み始めるんだって。

縁起の良さそうなイベント!年女・年男って、生まれた年の干支(えと)がめぐって来た人のことだよね。私は来年12歳だから、年女だよ。めったにないチャンス。大晦日、またここに来られるといいんだけど! ところでますりん、そもそもどうして、ここは「砂」のミュージアムなの?

【今週の算数・数学フォト】大きな砂時計02

そう、それが大事なところだよね。ここから電車で1駅の場所に、「琴ケ浜」という砂浜があるんだ。とってもきれいな砂浜で、歩くと「キュッキュッ」と音がするんだよ。天気もいいし、これから行ってみようよ。

やったぁ!でも「キュッキュッ」って、どういうことだろう。ちょっと想像がつかないな。自分で歩いてみるのが、楽しみ。

【今週の算数・数学フォト】大きな砂時計03

*仁摩サンドミュージアム/島根県大田市。世界最大級の砂時計の名前は、「砂暦(すなごよみ)」

〒699-2305 島根県大田市仁摩町天河内

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