今週の算数・数学フォト
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- 小次郎の剣の長さ
こうたです。山口県下関市にある巌流島に来たよ。宮本武蔵と佐々木小次郎が、ここで決闘したと言われているんだ。
武蔵と小次郎の決闘は小説やマンガでも有名だし、何度もドラマ化されているよ。ほら、あそこに銅像がある。
しゃがんでいる方が佐々木小次郎だね。ここから見て右側にいるのが、宮本武蔵。
あれ? ますりん、小次郎はキリッと日本刀を構えてるけど、武蔵が持っているのは、よく見たらただの棒じゃない?
よく気づいたね、こうたさん。あれは、船を漕ぐときの櫓(ろ)を削って作った木刀なんだって。
小次郎はものすごく長い刀を使いこなすことで知られていて、あの日本刀の長さは3尺を超えていたそうなんだ。ところが武蔵の剣は、およそ2尺3寸しかない。
これでは不利だ。決闘が決まってからずっと考えに考えた武蔵は、巌流島に向かう船の中でふと、船底にあった櫓に気づく。「これをもらっていいか?」……こんなシーンが、吉川英治の小説に書かれているよ。
剣じゃなくて、魯で作った木刀で戦ったんだ。すごいなぁ! ところで「3尺」や「2尺3寸」というのは、剣の長さを言っているんだよね。どのくらいなんだろう。
そうそう、「尺」や「寸」は、昔の長さの単位だよ。1尺の1/10が1寸、つまり1尺は10寸だね。3尺3寸が1mなんだけど、これで小次郎の剣の長さも計算できるんじゃないかな?
1mが3尺3寸、つまり3.3尺だね。すると1尺は100÷3.3=30.303…… 30.3cmくらい。3尺を越えていたという小次郎の刀の刃は、30.3×3=90.9cmよりも長かったんだ。1m近くもある剣なんて、重そうだ〜。
ばっちりの計算だね、こうたさん。小次郎は、長くて重たい剣を使いこなす達人だったんだね。ちなみに、1mが3尺3寸と決まったのは明治維新のとき。江戸時代には長さや体積、重さなどの単位が各地でバラバラだったから、これを統一したんだ。そしてこのときの中心人物の一人が、渋沢栄一。やっぱり、ドラマで話題になった人だね!
*「巌流島」は通称で、正式な名称は「船島」/山口県下関市
〒750-0000 山口県彦島
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