特集記事(小中学校)
- TOP
- 特集記事(小中学校)
- 【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践52…
中学校
2024.02.25
【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践52~デジタル教科書/操作編(3年 標本調査)~
相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生
今回は、3年標本調査の学習で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。
①動画で生徒がもつイメージを確かなものにする
□単元:8章 標本調査 □内容:p.214 無作為抽出 □学年:中学3年
教科書p.214は、標本調査の単元のうち「無作為に抽出する」という言葉と、その手法である乱数さいや乱数表、コンピューターの使い方を学びます。中学2年の確率では「同様に確からしい」という言葉を既に学習しているので、確率からつなげて、公平さを保つための手法であることを考えさせるのも有効だと思います。
教科書の紙面にも乱数さい、乱数表、コンピューターの画面の写真や操作手順が載っていますが、多くの生徒には扱ったことがない内容なので、イメージすることが難しいかもしれません。
そのようなときは、デジタル教科書の動画が有効です。乱数さい、乱数表、コンピューター等の使用方法について、それぞれ動画で解説があり、実際の使い方を示してくれるので、生徒も実感をもちながら確かめることができます。
②少しのしかけで生徒をその気にさせ、自分ごととして考えさせる
□単元:8章 標本調査 □内容:p.215 平均値の推定 □学年:中学3年
教科書p.215は、ミニトマト300個の糖度の平均値を、標本調査で推定する内容です。本校では、中学2年の技術の時間にミニトマトの栽培を行っているので、身近な教材です。
ここでも、デジタル教科書のシミュレーションやDマークコンテンツを活用することで、測定したミニトマト300個分の糖度をデータとして利用することができます。標本の大きさは5、10、50から選択でき、そこからデータを無作為に抽出することができます。
平均値を求める際にも、5個や10個程度なら手計算でも可能ですが、50個ともなると、計算機を使うにしても時間がかかります。さらに、それを複数回させるとなると膨大な時間がかかってしまい、それでは本来生徒に考えさせたいねらいからはずれてしまいます。
しかし、シミュレーションを用いると、平均値をクリックすれば自動で計算して値を示してくれるので、時間もかからず非常に便利です。生徒にとっては、自分で調べさせる過程で少しでも実体験をもつことで、「その気になる」、「自分ごととして考える」ことにつながるのだと思います。このようなシミュレーションを、教師側の「しかけ」としても、「時短\(\times\)効果」の方策としても活用してはいかがでしょうか。
その他のコンテンツ