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中学校
2023.02.02
【ICT教育のイマ】Google Jamboardを使った反転授業
伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校
岸基弘先生
本校の数学の授業では、2クラスを習熟度別に3つに分けて授業をしています。そのうちレベルが一番上のクラスでは、生徒の予習を前提とした反転授業をおこなっています。今回は、Googleツールを用いた本校の反転授業の様子を紹介します。
授業前の準備
授業で使うスライドとして、Google Jamboardを使います。教師は、授業前の準備として、次時で学習する内容の教科書のページをJamboardに貼り付けておきます。教科書のPDFをスクリーンショットで切り貼りし、問題ごとにスライドを作成しておきます。
生徒には、Google Classroomを使って作成したスライドを共有します。あらかじめ次の授業でどこまで学習するのかを示しておくことで、生徒が予習しやすいようにします。
授業は私ではなく生徒による解説をメインに進めていきます。あらかじめ、どの問題を誰が解説するのか割り振っておき、各自で予習をし、発表予定の生徒は解説を考えておきます。
授業が始まる前に、発表予定の生徒は予習したノートを写真に撮り、Jamboardに貼り付けます。解説に必要な図や言葉は、ノートに書いたりJamboardに書き込んだりしておきます。ここまでが授業前の準備です。
反転授業をするようになってから、休み時間などの授業外の時間で、生徒どうしで問題を解説しあう姿が見られるようになりました。
授業の様子
授業の冒頭で、各自予習してきた内容をペアになって確認します。予習した内容をアウトプットすることで、わからない部分を明確にすることができます。
確認が終わったら、電子黒板に教師用の端末で共有してあるJamboardを表示します。発表する生徒は前に出てきて、電子黒板上で書き込みながら説明をします。
授業では、一問一問発表している生徒の様子を見ながら進めていきます。予習をしてきても、理解が不十分であったり、間違えて理解していることもあるからです。生徒の反応を見ながら、必要に応じて補足説明を行います。
Jamboardを用いた反転授業に変えて変化したこと
授業を生徒の予習を前提とした反転授業に変えてから、私は以前と比べて、より一層生徒の反応を見るようになりました。「本当に理解しているのか」を確かめるため、問題の本質に迫る内容の発問を意識して行うようになりました。
また、授業中はなるべく生徒だけではなかなか気がつかない点に触れるように意識しています。例えば、生徒が単元や教科を超えた学習内容のつながりを意識するような発問をすることで、深い学びができるようにしています。
Jamboardは生徒がいつでも見ることができるように設定しているため、生徒は家で予習をし、そのまま授業の準備をすることもできます。発表予定の生徒が欠席したときは欠席した生徒が貼り付けてくれたノートをもとに、教室でその問題の解説を考えあうこともありました。欠席した生徒には後日オンラインでスムーズにフォローすることができ、ICTを活用することで、教室と家庭をつなぐことができるようになったと感じています。
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