特集記事(小中学校)

中学校

2022.11.30

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践⑭~Google MeetおよびDマークコンテンツ/発表・操作編(2年生図形問題)~

相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生

 

 今回は、2年生図形問題の実践で活用したMeetおよびDマークコンテンツの有効な方法をご紹介します。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践⑭~Google MeetおよびDマークコンテンツ/発表・操作編(2年生図形問題)~01

①根拠を明確にし、それに基づいた解法を説明することで、図形の性質の理解を深める。

□単元:4章 平行と合同  □内容:角度を求める課題解決  □学年:中学2年生

 次の課題は、星形五角形の先端の角の和を求めるものです。私は、この課題を通して、「既習の図形の性質を活用したさまざまな解法を理解できること」を生徒に達成させたいと考えました。これは今までに学んだ図形の性質を再度学びなおす機会にもなります。また、「理解する」とは「説明できる」ことと常日頃から生徒には伝えています。なので、本時で生徒に示すめあては、「図形や平行線の性質をもとに角の和の求め方を説明できる」としました。

 この課題も前回(実践⑬)同様、どの図形の性質を根拠にするかによっていろいろな解法で導き出せる有効な課題です。予め既習の図形の性質をペアどうしで説明し合ってから、こちらで使わせたい根拠を指定して、その根拠に基づいた解法を考えさせました。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践⑭~Google MeetおよびDマークコンテンツ/発表・操作編(2年生図形問題)~02

 ここで多くの先生方が悩むのは、いろいろな解法の共有方法です。時間の制約がある中で、効率よく考え方を共有したいと思うはずです。よく黒板に紙やホワイトボードを掲示したりテレビに映したりして、生徒に発表させる場面を見かけますが、それでもサイズが小さく、見えない生徒がいることが多いです。また紙やホワイトボードやペンなどの準備にも手間がかかります。

 ここでも有効なのがクロームブックのGoogle Meetによる画面共有です。これまでもその方法は紹介してきましたが、発表生徒のワークシートを書画カメラで映すと、個々のクロームブックの画面に映り、小さな部分でもズーム機能を使って拡大して見ることができます。また、発表生徒の内容をペアどうしで再度説明し合ったり、確認し合ったりする様子を動画で記録することもできます。発表時に映した画面を写真データで保存してそのまま共有できるので、発表した生徒のワークシートを後で見たいときに自分の画面ですぐに見ることもできます。(右写真参照)

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生徒の解答例(※今回は、書くことではなく説明することを重視し、余白は、自由に生徒に使わせました。)

(1)「やじり形の性質」を根拠にした例

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(2)「三角形の内角と外角の性質」を根拠にした例

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(3)「平行線の性質」を根拠にした例

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(4)「五角形の外角の和あるいは五角形の内角の和」を根拠にした例

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※「書くこと」については、後日指導するものとして、生徒には説明するためにメモ程度で自由に書くように指示しています。生徒は、自分なりに整理するために、図で表したり、色を使ったり、新たに文字を加えたりして工夫していることがわかります。

②生徒の説明を録画することで、指導と評価に生かす。

 生徒の説明は、録画しています。そうすることで、発表者が自分の発表を振り返る活動にも役立てることができます。また、私自身も録画を見なおし、生徒の発表を聞いて生徒の説明方法を分析し、理解度を確認することで評価の一助にすることができます。

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③欠席や不登校、コロナ濃厚接触者で自宅待機の生徒にも提供できる。

 録画した動画は、ストリームに載せて欠席や不登校の生徒へも提供できます。また、コロナ濃厚接触者になってしまった生徒も自宅からGoogle Meetで参加できるので、これらの取り組みが学習保障にも役立つはずです。

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