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小学校
2021.11.24
【ICT教育のイマ】資質・能力の育成×デジタルコンテンツ③ 「主体的に学習に取り組む態度」×デジタルコンテンツ
資質・能力の3つの柱、「知識・技能」・「思考力・判断力・表現力」・「主体的に学習に取り組む態度」。これらの育成の道具としてデジタルコンテンツを活用するアイデアについて、環太平洋大学の前田一誠先生をナビゲーターにお迎えし、具体例をご紹介しています。
第3回となる本記事では、「主体的に学習に取り組む態度」の育成のために、デジタルコンテンツをどのように活用するとよいか、令和2年度発行算数教科書「新しい算数」の内容にひも付く「Dマークコンテンツ」を例にご紹介いただきました(Dマークコンテンツへのアクセス方法についてはこちらをご覧ください)。
よりよいものを求めて粘り強く考えたり、習ったことを生活や学習に活かそうする態度を育むために、内容はもちろんですが、かいたり消したり、試行錯誤を繰り返す負担感が軽いといった、デジタルならではの特性を積極的に活かすことが大切です。
推しコンテンツ① 3年下 「ぼうグラフをかこう」
(「新しい算数」3下p.95)
[推しポイント!] 自由なテーマで自分なりのグラフができる!
棒グラフに表すのは時間がかかります。もちろん初めのうちは紙にかくことも大切ですが、統計の学習ではそこだけに時間を使うのではなく、「どんなことがわかり、どんな判断をするか」、「どのようにかけばよりよく伝わるか」を考え、よりよいものを追求する活動、そのような態度の育成も大切にしたいです。このDマークコンテンツは、教科書の題材に限定せず、自由に項目や数を入力して棒グラフに表したり、方眼を選んだりできるので、利便性が高いです。
[ワンモア POINT!]
高学年のグラフ作成コンテンツも自由度があり、幅広く活用OK! 5、6年では「なるほど統計学園」(総務省統計局)へのリンクもあるので、学習したことをもとに、自身で問題を発見し追求するきっかけにも!
推しコンテンツ② 5年上 「倍数や公倍数を求めよう(プログラミングツール)」
(「新しい算数」5上 p.103、126)
[推しポイント!] ステージクリアのゲーム感覚で取り組める!
このDマークコンテンツは、ごく簡単なステージ1からスタートし、徐々に複雑なステージに移行する構成になっています。ゲーム感覚もありながら、粘り強く考えやすいつくりになっています。
ステージ1では、ますりんに「こんにちは」と言わせるだけ。経験的に順次処理、条件分岐、繰り返し、といったプログラミング的思考を駆使しながらコーディングを進め、最終ステージ14では3と5の倍数、公倍数を弁別する。
資質・能力の育成×デジタルコンテンツ まとめ
デジタルコンテンツは、子どもの資質・能力を育てる手段の一つ。
常に目的を忘れず使いましょう!
低学年向けのコンテンツを含めて、「新しい算数」にひも付くDマークコンテンツだけでも、まだまだいろいろなものがあります。ほかにもたくさんのデジタルコンテンツが開発されています。学校の状況などに応じて、触れやすいものから触れてみて、「使えそう!」と思ったものから活用してみてはいかがでしょうか。
デジタルコンテンツはその使用が目的ではなく、あくまで子どもたちの資質・能力を育成する手段の一つです。たくさん使えばよい、といったものではありません。どのような力をつけるために使うのか、という視点は常に持ち続けていきたいですね。
第3回となる今回は、「主体的に学習に取り組む態度」の育成のために、デジタルコンテンツをどのように活用するとよいかを伺いました。
いかがでしたか? 今回まで3回に渡り、環太平洋大学の前田一誠先生をナビゲーターにお迎えし、資質・能力の育成の道具としてデジタルコンテンツを活用するアイデアについて具体例をご紹介してきました。一口にデジタルコンテンツといっても、資質・能力の3つの柱という視点からみてみると、さらに各デジタルコンテンツのよさや活用場面がイメージできますね。
また、資質・能力の3つの柱は評価の3観点とも関連していますので、児童の見取りのタイミングにもつながりますね。
教えていただきました、前田一誠先生、どうもありがとうございました。
~教えてくださった先生~
前田 一誠 先生
環太平洋大学教授。元広島大学附属小学校教諭。小学校での指導経験が豊富で、全国各地での指導助言にも精力的に取り組む。指導者、学習者それぞれの立場から、有効なICT活用についても日々思案中。算数教科書「新しい算数」の編集委員。
>第1回 「知識・技能」×デジタルコンテンツ
>第2回 「思考力・判断力・表現力」×デジタルコンテンツ
【Dマークコンテンツにアクセスするには】
紙の教科書から
「新しい算数」では、各巻の表紙をめくったページの下に「Dマークについて」という内容があります。こちらからのアクセスはわずか2ステップです。
① 掲載された二次元コード、もしくはURLから、コンテンツリストにアクセスします。
② リストから、使いたいコンテンツのタイトルをクリックします。
③ Dマークコンテンツが起動します。
学習者用デジタル教科書から
学習者用デジタル教科書では、各ページにある「Dマーク」をタップするだけで、リストやコンテンツにアクセスできます。
もっと簡単にアクセスするなら
初めてコンテンツリストを開いた際にブックマークをすれば、次回からはより手軽にアクセスできます。
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