今日の授業のひと工夫(小中学校)
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- 【3年7章】どれくらい遠くから見えるかな?
「新しい数学」3年7章p.201~202の「深い学び」では、富士山の山頂がどれくらい遠くから見えるのかについて考えていきます。この問題は現実事象を理想化、単純化などして数学の対象に変え、それを数学的に考察し、得られた結果をもとの事象に照らして解釈するという一連の活動を行うことを意図しています。
※「深い学び」は見方や考え方をいかして、問題の解決に取り組むページです。
▲新しい数学3 p.201,202
授業の冒頭では「富士山の山頂はどれくらい遠くから見えるのか」という問いに対して、日本の白地図やp.202の❹の地図を用いながら、その位置を予想させることから始めてみましょう。その予想が実際に妥当であるのかどうか調べていくことが、学習を進める大きな動機になります。
❶では、この問題場面を「図に表すとどうなるのか」を考えさせてみましょう。教科書には代表的な反応例(図1、図2)を2つ取り上げていますが、この図を見せる前に生徒自身が図をかいてみることが大切です。生徒のかいた図を比較しながら、図形の性質を使って解決するという見通しのもとでは、どのような図がよいかを検討させるとよいでしょう。
なお、教科書の図では富士山の山頂と観測者の間の建物や標高差はないものとして、理想化・単純化をしており、富士山の高さは地球の大きさに比べて誇張して描かれています。
また、地球を球とみなして、その断面を円として捉えています。図1のように地球を平面に理想化してしまうと、どこまで離れても富士山が見えます。この問題を解くために地球を平面に理想化することは、適切でないと分かります。図形の性質を利用するうえで、適切に理想化や単純化をしていることも強調して生徒に伝えるとよいでしょう。
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