特集記事（小中学校）

　第6回の配信では、第3回に引き続き、「新編 新しい算数」QRコンテンツに新たに仲間入りをした「オープニングムービー」の開発秘話をご紹介いたします。

　3週に渡り「オープニングムービー」の開発秘話をお伝えしてきましたが、
最終回の本記事では、「おすすめムービーと開発のこぼれ話」のひみつにせまります！

➡　開発秘話 その①　はこちら

➡　開発秘話 その②　はこちら

おすすめオープニングムービーのご紹介

　その①、その②の記事で「オープニングムービー」は、子どもたちの「考えたくなる」、「考える意義」のきっかけを生み出すコンテンツであることをご説明いたしました。その③では、その他おすすめのオープニングムービーをご紹介いたします。

・5年上p.16　どんな大きさの立体かな？

「直方体や立方体の体積」のオープニングムービーです。「キャンディーの詰め放題で、どちらの箱の方がたくさん入るか？」という内容です。「縦、横、高さの合計がどちらも27㎝だけど、同じ大きさなのかな？」と疑問を投げかけて、体積の学習に入ります。

・5年下p.42　四角形や三角形について考えてみると？

　「四角形と三角形の面積」のオープニングムービーです。「それぞれ形の違うチョコレートについて、どれが一番大きいか？」という内容です。「長方形と正方形の面積の求め方は分かるけど、平行四辺形と三角形はどうやって求めればいいのだろう？」と既習の内容から新しい面積の求め方を考える、という流れになっています。

オープニングムービーこぼれ話

　オープニングムービーは、CGなどではなく、実写で物を動かし撮影しています。そのため、描いたストーリーに都合のよい物が用意できなければ作成できません。この点については、協業した映像制作会社の皆さまにも随分とご無理をお願いしました。

・段ボールカー、ゴールの微調整

　3年「小数」の段ボールカーは、実際に速度に適度な差が出るように微調整しながら制作しました。

・特注品！　トライアングル

　3年「三角形と角」では、不等辺のハンガーとトライアングルを実際に制作してもらいました。とくにトライアングルは、この撮影のために制作した特注品です。

・箱サイズのこだわり

　上の「おすすめオープニングムービ」で紹介しました、5年「直方体や立方体の体積」では、3辺の長さの合計が27cmになる直方体の箱、1辺の長さが9cmの立方体の箱（3辺の合計がともに27cm）を探し出せたことにより、制作することができました。

・本物みたい！？　チョコレート

　同じく、「おすすめオープニングムービ」で紹介しました、5年「四角形と三角形の面積」のチョコレートは、教科書紙面に掲載した図形と同じ大きさと形のチョコレートを作り、、、と言いたいところですが、本物のチョコレートで撮影すると、撮影用ライトの熱などで溶けてしまうため、ここでは食品サンプルを発注して代用しました。

最後に

　これまでご紹介したように、オープニングムービーは、内容を解説する動画ではなく、子どもたちに考える意義をいっそうもたせることをめざしたものです。したがって、答えを教えてしまったり、単に教科書の単元プロローグページがスライド形式で順に表示されたりするものではあまり意味がありません。
　開発にあたっては、「単元プロローグページに加えて設定する動画ならではの価値は何か」にこだわりました。
　オープニングムービーは、生まれたばかりのコンテンツです。今後、先生方や子どもたちにご活用いただき、ご意見などをお聞かせいただくことで、中長期的に、より効果を高めるコンテンツへと成長させていきたいと考えています。ぜひ、子どもたち、先生方にオープニングムービーを育てていただければと思っています。

　ここでご紹介した“ひみつ”以外にも「新編 新しい算数」の魅力はまだまだ他にもあります。ぜひバックナンバーもご覧ください。

「新編 新しい算数のひみつにせまる」バックナンバーは こちら

　令和6年度用教科書「新編 新しい算数」特設サイトでは、ここでご紹介した特長のほかにも新しい教科書の情報を掲載しています。ぜひ一度、サイトをご覧ください。

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