特集記事(小中学校)
- TOP
- 特集記事(小中学校)
- 【教えて!執筆の先生!】小2⑨⑮:テープ図のかき方
Q.
東京書籍の教科書では、2年上巻p.87問題1の図では、テープ図の上部が部分(「きのうまでに作った数」「今日作った数」)、下部が全体(「ぜんぶの数」)となっています。一方、2年下巻p.72枠内の図では、テープ図の上部が全体(「ぜんぶの数」)、下部が部分(「赤の数」「青の数」)となっています。図で全体と部分の表し方には、何かきまりがあるのでしょうか。
A.
「新しい算数」では、原則として、問題文に出てくる順番に、上部から下部へと全体や部分を図に表しています。
例えば、2年上巻p.87の問題1で、問題文は以下のようになっています。
「ゆきさんのクラスでは、①きのうまでにメダルを83こ作りました。②今日は、46こ作りました。メダルは、③ぜんぶで何こできましたか。」
そのため、①~③の順番に、部分である①「きのうまでに作った数」、②「今日作った数」を上部に、全体である③「ぜんぶの数」を下部に表しています。
このように、問題文に登場する順に従って図に表していくことは、子どもにとって自然であり、場面の数量関係の把握が無理なくできます。
特に、逆思考の場面では、同じように図に表していくことで、順思考の文脈で場面を解釈しやすくなり、全体と部分のどれを求める問題であるかが明確に分かり、演算決定も容易にできるようになります。
確かに、全体と部分ありきではなく、問題文の順にそれぞれの条件が全体の条件なのか、部分の条件なのかを読み取っていきながら図をかくというのは、自然な流れですね。
このような図は、あくまでも思考の補助です。ですから、図のかき方を形式的に考えすぎる必要はないかもしれませんね。
しかしながら、図における全体と部分の表し方について、一般に何かきまりがあるわけではありません。教科書では、上述のような考え方に基づいて問題文に出てくる順番に表すことを原則としていますが、例えば、常に全体を上部、部分を下部に表すなどしても差し支えありません。
その他のコンテンツ