特集記事(小中学校)

小学校

2024.04.01

【教えて!執筆の先生!】

小2②⑧:筆算と暗算の指導順序は?

Q.

東京書籍の教科書では、2年で、筆算を暗算より先に指導しているのはなぜですか。

A.

理由はいくつかあります。
・計算への苦手意識を助長しないため
・数の構成への理解
・アルゴリズムのよさの実感

・計算への苦手意識を助長しないため

 計算に苦手意識がある児童は多いですね。筆算は計算する数によらず同じ方法で答えを求めることができます。一方で、暗算は計算する数によって計算の工夫を考える必要があります。方法が普遍的な筆算を先に習得することで、暗算も安心感をもって学習に取り組むことができます。

【教えて!執筆の先生!】小2②⑧:筆算と暗算の指導順序は?01
▲新編 新しい算数2上 p.19

・数の構成への理解
 筆算を学習することにより、数の構成に対する理解が深まります。数に対する感覚を磨いた後に暗算を学習することで、過度な負担感がなくなり、結果として暗算を必要に応じて適宜活用できるようになると考えられます。

【教えて!執筆の先生!】小2②⑧:筆算と暗算の指導順序は?02
▲新編 新しい算数2上 p.84

・アルゴリズムのよさの実感
 筆算の学習によって育まれる、数によらず同じ仕方で計算できるというアルゴリズムのよさの実感は、数学のよさを実感する絶好の機会です。以後の学習においても、乗法や除法で同じように効率的・効果的に計算する方法はないかと発展的に考える数学的な見方・考え方を働かせ、成長させるためにも、発達段階に配慮しつつ、印象に残りやすい早期に実感すべきであると考えます。

【教えて!執筆の先生!】小2②⑧:筆算と暗算の指導順序は?03
▲新編 新しい算数2上 p.18

 なお、「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」p.109の23行目以降の内容から、第2学年の加法、減法の学習の中心は、2位数の加法及びその逆の減法計算とそれらの筆算の仕方についての理解であると解釈できることも、筆算を最初に扱っている理由の1つです。

確かに、暗算は数の構成の正しい理解の上に成り立っていますね。筆算の学習を通して、数感覚を磨いてから暗算に取り組むのは納得です。

暗算は、児童によって得意、不得意が分かれやすい面がありますので、数の学習と密接に関連付けながら、取り扱いに際しては個に応じた配慮と工夫が不可欠ですね。

その他のコンテンツ