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中学校

2021.09.27

【教えて!執筆の先生!】

2年4章:「説明のしくみ」の意図

Q.

2年4章1節「説明のしくみ」で、「多角形の内角の和や外角の和」を扱っているのはなぜですか

A.

生徒は「対頂角の性質」や「平行線と角」について小学校で学んできています。「三角形の内角の和が180°であること」も知っています。生徒にとって、これらを1つ1つ証明していく必要性がわからないのも当然かもしれません。

そこで、「実験、実測で調べたことだから、正しいかどうかわからない」「証明するまではそのことを使ってはいけない」というのをやめ、まずこれらの知識を前提として議論を進めようとするのが、1節「説明のしくみ」です。

1節の学習を通して、次のことを意識させることがねらいです。

  • 多角形の内角の和の性質は、三角形の内角の和が180°であることをもとにして導くことができる。
  • 多角形の外角の和の性質は、多角形の内角の和の性質をもとにして導くことができる。

n角形の内角の和を求める式は、ここで初めて学習します。分けられる三角形の個数が(n-2)個になる理由の説明やもとにしている事柄を考えていくことが大事になります。

このような議論を経たあとで、小学校で実験、実測によって認めてきた「三角形の内角の和が180°であること」を、もっと単純な角の性質から導くことができないかという課題意識をもたせて、2節の「対頂角の性質」や「平行線と角」の学習につなげていきます。

右の図と合わせて、何をもとにして多角形の内角の和や外角の和を求めてきたのかを振り返り、少しずつ体系に意識を向けさせることも大切ですね。

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