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小学校

2024.04.01

【教えて!執筆の先生!】

1年②:算数ブロックの並べ方

Q.

東京書籍の教科書では、6~10の学習等で、算数ブロックを一列に並べているのですが、どのような意図があるのですか。

A.

ポイントは、十進位取り記数法に基づく数の表現や計算に重要となる「10で1こと捉えること」の素地づくりにあります。

一方、入門期においては、「5といくつ」と数を捉えることも大切にし、右のような数図も合わせて掲載しています。また、算数ブロックは、10までを一列に並べることを原則としていますが、5といくつといった捉え方のほうが数を捉えやすい児童にも配慮し、5と5の間を空けたり、5と5の境目に罫線を入れたりしています。さらに、その後の加減法の学習などでは、10の補数の捉えやすさにも配慮し、下側にケースをつけた図を使用するなどしています。

繰り返しになりますが、十進位取り記数法に基づく数の表現や計算の学習を進めるにあたっては、10のまとまりを1こと捉えることが必要となります。5といくつ、というように並べると数を捉えやすいという面があることも承知していますが、5といくつという並べ方を継続すると、常に「5といくつ」といったように数を捉える習慣が身についてしまい、10のまとまりを1こと捉えることが困難になるという弊害があることに配慮した取り扱いとしています。

指を使って考えた「5のまとまり」から、その後の学習でも大切になる「10のまとまり」へ意識を向ける、という意味があったのですね。

そのときに学習している内容をきちんと習得することはとても大切ですが、それとともに、その先で学習する内容にスムーズにつないでいく、という視点もとても大切ですね。

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