キッコーマン 御用蔵
ここは、千葉県の野田市。あれ、歴史的な建物が見えるね!何のためにつくられた建物だろう。
こうたさん、いいところに気づいたね。あれは、野田のしょうゆづくりに関係する建物なんだ。野田は江戸時代からしょうゆづくりが盛んで、今でも工場があるんだ。
へえぇ。でも、どうして盛んになったんだろう。原料が手に入りやすかったのかな。しょうゆって何からできるんだっけ。ええと、大豆と……。
さすが、こうたさん! いいところに気づくなぁ。元禄時代、つまり約330年前の、この地図もヒントになるよ。

なになに、地図のタイトルは「元禄時代の主な川」。なるほど、ポイントは川だね。しょうゆの原料が、川を通じて運びやすかったってこと?
ピンポーン! 大豆と小麦は関東平野から、そして塩は海に近い千葉の行徳あたりから、江戸川をつかって運んでいたんだ。しかも、できたしょうゆは江戸川を下って、朝に舟を出せば、夕方には日本橋に運べたんだよ。
そうか。人もお店もいっぱいの江戸なら、しょうゆがどんどん売れて使われる。それで、野田がしょうゆの名産地になったんだね。と、話しているうちに……。
さあ、ここが御用蔵だよ。御用蔵とは、宮内庁にお納めするしょうゆを醸造しているところなんだ。見ものは、中にある大きな仕込桶だ。
それは、すごいね…うわぁ、大人の背の高さくらいある。しかもこれ、木でできてる?!

この桶は直径が2m、高さは1.7mあるよ。今は金属のタンクでつくる工場が多いけど、昔はこういう木の桶で発酵・熟成させていたんだ。木を使って、決して液漏れしない桶をつくる。これも、究極の職人技だよ。

桶のなかには「もろみ」が入っているよ。蒸した大豆、炒って細かく砕いた小麦、麹菌を加えてつくった「しょうゆ麹」に食塩水を加えたものを「もろみ」というんだよ!
削った板を組み合わせて、外から留めただけってことだね。すごいなぁ……。この桶に、いったいどれくらいの、もろみが入るんだろう。形は、円柱と見て…底面の半径は1m、底面積は
\(1×1×3.14=3.14\)(m2)
そして高さは1.7m だから、体積は
\(3.14×1.7=5.338\)(m3)
1m3 は1000L だから、これは5338L になる。
重さにすると、5t 以上ということ?!
さすが、こうたさん!円柱とみなして考えることで、計算できたね!
このもろみを搾った液体がしょうゆになるんだよ。できるのが楽しみだね!
*キッコーマン 御用蔵/千葉県野田市。御用醤油醸造所(通称:御用蔵)は、1939年、宮内省(今の宮内庁)に納めるしょうゆの専用醸造所として建設された建物。伝統的な醸造技術や当時の道具を保存・展示しながら、今も宮内庁に納めるしょうゆを醸造している。
*写真提供:キッコーマン株式会社
*イラスト作成:大野寛武
〒278-0037 千葉県野田市野田
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