ダイヤと花の大観覧車
ルーローとゆうなさんと、東京都の葛西臨海公園にやってきました。もちろん、まずは観覧車だね。大きいなぁ!
「ダイヤと花の大観覧車」だよ。地上からの高さは117m、回転輪の直径は111mなんだ!大きいよね!さぁ、行ってみよう。

実は私、高いところがちょっと苦手なんだけど。せっかくだし、今日は乗ってみようかな……よかった、あんまり揺れないんだね。ゆったり上がっていく。
あっ、東京スカイツリー! 向こうには東京タワー!
あれ? はるかさん、上がるスピードが速くなってきたよね。途中から加速してきたみたい。
まさか。回る速さは、一定じゃないの? あっ、こっちには海ほたるが見えるよ!
うーん、気のせいなのかな。あ、そろそろ頂上だ。なんだか止まっているみたい。ここではすごーく、ゆっくり動いてる……。
富士山も、きれいに見えるよ。でもゆうなさんは、眺めよりも観覧車が動くスピードのほうが気になるみたいだね。
だって……ほら、下がるスピードが、だんだん速くなってるような。
どうなんだろうね? さて17分間の空中散歩は、これでおしまい。速さは、本当に変化しているのかな?
うーん、最高の眺めだった! そしてゆうなさんが気づいた、スピードの謎のこと。私も確かに、頂上ではちょっと止まっているみたいに感じたよ。こういうときは図に描いてみたらどうかな。観覧車は一定の速さで回転しているわけだから、たとえばこんなふうに……
Aを出発してBへ \(30^\circ\)、Cへ \(60^\circ\)、Dへ \(90^\circ\) 動いたときについて考えてみたら…?

えっ、やっぱりはるかさんも感じてた? なんだかホッとした! そうか、この図の\(\text{BB´}\)と\(\text{CC´}\)と\(\text{DO}\)を求めればいいね。
まずこの観覧車の直径は111mだから、半径は55.5mだね。
\(\text{A}\)から\(\text{B}\)まで \(30^\circ\) 動いたときには
\(\text{BO:BB´}=2:1\) だから、\(55.5:\text{BB´}= 2:1\)
\(\text{BB´}\)は27.75mになるよ。

じゃあ次に私が、\(60^\circ\) 動いたときのことを考えてみる。
\(\text{CO:CC´}=2:\sqrt{3}\) だから、\(55.5:\text{CC´}= 2:\sqrt{3}\)
\(\text{CC´}\)は約48.06m だね。

それじゃあぼくは、\(90^\circ\) 動いたときのことを確かめるよ。これはかんたん! \(\text{DO}=55.5\text{m}\) だね。

\(\text{A}\)から\(\text{B}\)まで動くと、\(27.75\text{m}\)
\(\text{B}\)から\(\text{C}\)まで動くと、\(48.06-27.75=20.31\text{m}\)
\(\text{C}\)から\(\text{D}\)まで動くと、\(55.5-48.06=7.44\text{m}\)
つまり頂上に近づくほど、上方向に移動する距離が短くなるんだ! だから、だんだんゆっくりになるように感じたのか……。
ゆうなさんもはるかさんも、すごいよ。観覧車で実際に感じたことを、ちゃんと説明できたね。もっとこまかく見てみようか。回転する角度を \(5^\circ\) ずつ区切ってゴンドラの高さを表とグラフに表すと、こうなるよ。


頂点に近づくにつれて、上がる距離が短くなっていく。ゆるやかなカーブだね。さっき体感したことが、まさにグラフになってる。でもこのグラフ、放物線とも違うし反比例のグラフとも違うみたい。
このグラフは、観覧車が1周の \(\cfrac{1}{4}\) を動いたときを表しているよね。この続きをグラフにすると…こんなカーブになるよ。波線というか、ジグザグというか。

これは「サインカーブ」というんだ。海の波や音波、地震の揺れなど、日常のいろんなところに出てくる曲線だよ!


*「ダイヤと花の大観覧車」/東京都江戸川区。都立葛西臨海公園にある観覧車。高さ117m、直径111mの日本最大級の大観覧車。
*写真提供:泉陽興業株式会社、(公財)東京都公園協会
*図版作成:大野寛武
〒134-0086 東京都江戸川区臨海町
その他のコンテンツ