今週の算数・数学フォト
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今日はルーローとはるかさんと一緒に宇都宮にやってきました。宇都宮といえば「ライトライン」! 新しいLRTだよ。
さすがゆうなさん、鉄道にはくわしいね。宇都宮駅から東側の芳賀町(はがまち)まで、約14.6kmのLRTが走り始めたばかり。2023年の8月に開通したんだよね。
LR ……なに? なんの話???
はるかさん、ごめんごめん! LRTは「ライトレールトランジット」のこと。「次世代型路面電車システム」だよ。輸送力でいうと、地下鉄と路面電車の間くらい。
宇都宮市の東側には、全国でも最大規模の内陸工業団地があるんだ。ところが東西を結ぶ電車がないから、通勤も物流も自動車に頼りきりで、毎日の渋滞は大問題だった。そこから計画が始まったLRTが、ついに走り始めたんだよ。
あっ、来たよ! 黄色い電車だ。窓が大きくて、スッキリおしゃれだね〜。
稲妻をイメージした車体デザインなんだって。宇都宮は雷雲が発生しやすいから、「雷都(ライト)」とも呼ばれている。その雷都と光のライトをかけて「ライトライン」と名づけられたんだ。
路面電車って、わくわくする。かわいい車両だなぁ。早く乗ってみたい。あれ、ゆうなさんは何を見始めたの?
もちろん時刻表! 車体もいいけど、私は時刻表の方にもわくわくするんだ。あっ、快速もあるんだね。ええと……快速は平日の朝、宇都宮発の下りに2本ある。
工業団地に通勤する人が多いからだね。
ちょっと変わった快速だね。宇都宮駅7:38発の各停の次が7:46発の快速なんだけど、それぞれ終点に着くのが、各停は8:23で快速は8:28。通過待ちや、追い越しはなし。
へえぇ、ずいぶん細かく見るんだね。でもこうやって読んでみると、たしかに時刻表もおもしろいな。快速は各停の8分後に出発して、終点に着くのは各停の5分後。3分だけ、差が縮まるんだね。
快速は各停よりも停車駅が6つ少なくて、運行時間は3分短い。つまり、ライトラインの1駅あたりの停車時間は
\(3 \div 6=\dfrac{1}{2}\) (分)
30秒くらいなんじゃないかな。ダイヤグラムを作れば、もっとくわしくわかると思う。
ゆうなさん、すごい! 確かにわかりやすいよ。各停と快速の傾きには、ほとんど差がないね。
実は、路面電車の最高速度は40km/h以下と法律で決まっているんだ。
そんな決まりもあるんだね。このグラフの「途中駅に止まらない区間」を見ると、だいたい8分間で4km走ってる。平均速度は約30km/hだよ。最高速度の40km/hには、まだ余裕がある。どうしてもっと速く走らないのかな。
最高速度で走っている部分は、もちろんあるはず。駅から出発するときに加速、停まるときには減速するからね。それに、これは路面電車だから、赤信号で停まることもあるんじゃない?
さすが、ゆうなさん。するどいね。赤信号のほかにも、カーブや坂道での制限速度も関係しているよ。時刻表って、本当にさまざまな条件を組み合わせて組まれているんだね。
自動車と一緒に信号待ち? それも楽しそうだな。ルーロー、ゆうなさん、電車はやっぱり、実際に乗らなくちゃ。早く行こうよ!
*宇都宮芳賀ライトレール線/栃木県宇都宮市と芳賀町を走る宇都宮ライトレールのLRT路線。宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの14.6kmが、2023年8月に開業した。愛称は「ライトライン」。
*写真提供/宇都宮ライトレール(株)
〒321-0000 栃木県宇都宮市
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