今週の算数・数学フォト

2023.01.10

重ねて、1つになる器

大徳寺

そうたです。ここは、京都の「大徳寺」。ものすごく広いんだね。1つのお寺というより、たくさんのお寺が並んだ町みたいだ。

京都でも有数のお寺だよ。昔のアニメで有名な「一休さん」は知ってる?それから、黄色い「たくあん漬け」を考えたといわれる、沢庵和尚。どちらも、このお寺ゆかりのお坊さんなんだ。今日は、ここでフルコースのお料理を頂くよ!

やったぁ! お寺の中に、レストランまであるんだね。でも、お寺といえば、精進料理かな? お肉は食べられなさそう。

そうたさん、よく知ってるね。では、「鉄鉢(てっぱつ)料理」を目指して、まだまだ歩くよ。このお寺は、本当に広いんだ……。

【今週の算数・数学フォト】重ねて、1つになる器02
【今週の算数・数学フォト】重ねて、1つになる器03

うーん、きれいなお料理がずらり。これが「鉄鉢料理」なんだね!あっという間に食べちゃうな。……ごちそうさまでした!

おいしかったね。さぁ、お楽しみはこれからだよ。食べ終わったこの器、どう思う? 何か、気がつくことはあるかな?

【今週の算数・数学フォト】重ねて、1つになる器04

うーん。そうだなぁ・・・そういえば、色も形も全部が同じデザイン。だけど、大きさはそれぞれ違う……。これ、もしかして重ねられるかな?

【今週の算数・数学フォト】重ねて、1つになる器05

やっぱり! ぴったり重なったよ。上から見ると、大きさの違う円が7つ。形が同じで大きさが違う図形だということは、そうか、相似になっているんだ。

その通り〜! これが「鉄鉢」のミソなんだ。元は禅宗の修行僧の食器で、重ねて持ち運べるように工夫されているんだって。「入れ子構造」ともいうよ。
さて、もう1つ。この器を上から見ると相似になっていることに気づいたそうたさん、一番小さい円と一番大きな円の相似比は、どう求めればいいんだっけ?

まず、それぞれの円の直径を調べなきゃ。測ってみるね! 小さいのが約7cm、大きいのは約17cm。つまり相似比は7:17だ。簡単!
ついでに、面積比も求めちゃおうかな。相似比をそれぞれ2乗した比で求められるから
\(7^{2}:17^{2}=49:289\)

さすが、そうたさん。面積比まで、バッチリじゃないか!

だけど、この数字じゃ、大きさがどれくらい違うか、わかりにくいよね。

\(17 \div 7=2.42\)・・・
\(289 \div 49=5.89\)・・・

ということで、一番大きい円の直径は一番小さい円の直径の約2.4倍になっているね。そして、面積は約5.9倍の大きさだ!

*大徳寺/京都市北区。臨済宗大徳寺派の大本山。

〒603-8231 京都府京都市北区

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