今週の算数・数学フォト

2022.03.07

鍾乳洞に流れる時間

飛騨大鍾乳洞

はるとです。今日は洞窟探検! 岐阜県の飛騨大鍾乳洞という場所なんだけど、ますりん、まるで異次元の世界だね。中に入ったとたん、なんだかあったかく感じたのも不思議だったな。外は真冬なのに。

ここは地中、つまり地面の中だから、温度の変化がとても少ないんだ。
一年間の平均気温は12℃くらい。真夏でも寒いくらいだよ。

わっ! すごい眺めだね。細い氷がたくさん、垂れ下がっているみたい。
つららかな? でも、つららができるほど寒くないよね。

実は氷じゃなくて、石なんだ。洞窟の石灰岩が雨水に溶けて、それがポタポタ垂れながら、結晶を作っていくんだって。名前は、鍾乳石(しょうにゅうせき)。はるとさん、あそこにある10cmくらいの鍾乳石ができるのに、どれくらいの時間がかかると思う?

うーん。石だもんね。つららより、ずいぶん時間がかかりそう。もしかして、1年くらいかかったりして?

それがね、条件によっても違うけど、1年でたった0.1mmしか伸びないんだ。

ええっ。じゃあ、10年待っても、1mmしか伸びないってこと?!

その通り。100年でやっと1cm伸びると考えると、あの10cmの鍾乳石ができるまでには、もしかしたら1000年くらいの時間がかかっているかもしれないんだ。こんなことも、比例の考え方でわかるんだね。
この鍾乳洞からは「ウミユリ」という動物の化石も見つかっているんだけど、これは、はるか昔の海の生き物だよ。2億5000年前には海底だった場所が、今では標高900mまで盛り上がっているというわけ。地球の歴史は、本当に不思議だね。

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*飛騨大鍾乳洞/岐阜県高山市。鍾乳洞は1965年に発見された。

〒506-2256 岐阜県高山市丹生川町日面1147

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