今週の算数・数学フォト
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- パラボラアンテナの秘密
ひろとです。ああ、山の空気は素晴らしいよね、ルーロー。真っ青な空の下の白いパラボラアンテナが、きれいだなぁ。
本当に、空気がおいしいね! ここは、長野県の野辺山。国立天文台野辺山では、宇宙のさまざまな電波を、いろいろな大きさのパラボラアンテナで観測しているんだ。
あの一番大きな電波望遠鏡は、「ミリ波」と呼ばれる電磁波を観測しているよ。直径が45mで、同じ種類の電波望遠鏡では、世界最大級なんだ。
大きいとは思ったけど、45mもあるのか! それにしても、パラボラアンテナをこの角度から見たときの曲線……。傘をひらいたときの形に似ているね!
ふふふ。実はその曲線が、いちばん大事なところなんだよ。あれはね、放物線。パラボラアンテナというのは、放物線を回転してできた形なんだ。
へえぇ! つまり、パラボラアンテナの形の立体は、回転体なのか。回転の軸にそってバッサリ切ると、断面はいつも放物線になるってこと?
まさにその通り。そもそも「parabora」は、英語で放物線のことなんだ。
なーんだ。ここにあるのは全部、「放物線アンテナ」だったんだ。……ということは、きっと、わざわざ放物線にしている意味があるんだよね?
するどいね、ひろとさん! 遠くからやってくる電波や音をパラボラアンテナの正面で受け止めると、放物線で反射して一点に集まるんだよ。だから、宇宙の天体からの弱い電波も、ぐっと集めて観測できるんだ。
くわしい仕組みは、また高校で学べるかもしれない。
ひとまず今は、あっちの「パラボラで話してみよう」で、放物線のすごさを味わってみない? すごく離れた場所どうしで、普通に会話ができるんだ。びっくりするよ!
*国立天文台野辺山宇宙電波観測所/長野県南佐久郡
1969年に「太陽電波観測所」が開所して以来、宇宙電波を観測し続けている。これにより、日本の電波天文学は世界レベルへと発展した。
〒384-1305 長野県南佐久郡南牧村野辺山462-2
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