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中学校
2024.01.18
【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㊼ ~デジタル教科書/操作編(1年 空間図形⑤)~
相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生
今回は、1年で学習する空間図形の実践で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。
①アニメーションの軌跡が生徒の理解を高める
□単元:6章 空間図形 □内容:p.206 立体の投影図 □学年:中学1年
見取図や展開図に加えて、より深く空間図形の想像力を養うためには、立体の投影図をしっかりと理解することが大切です。しかし、見取図や展開図と同様に平面図も立面図も2次元なので、頭の中で立体をイメージしなくてはならないことに変わりありません。それを苦手とする生徒も少なからずいます。
以前そのような生徒のために、実践⑧で紹介したように自作動画を使って見え方を確認させたことがあります。ただし、今回は、指導者用デジタル教科書に画期的なアニメーションがあるのでそれを紹介していきます。
指導者用デジタル教科書には、見取図から立面図と平面図をアニメーションで表すツールがあります。これを活用することで、生徒は、どの方向から見て立面図や平面図の形になるのかひとめで理解することができます。特に、図形が動く軌跡が見えるところが重要です。(実践⑧でわざわざ動画にした理由は、その軌跡を見せたかったことにあります。)これがあるのとないのでは、生徒の理解度は雲泥の差となるでしょう。
三角柱だけではなく、その他の空間図形も投影図を確認することができます。
②置き方で見え方が異なることをシミュレーションで理解する
□単元:6章 空間図形 □内容:p.207 立体の投影図 □学年:中学1年
次の課題に取り組ませると、生徒からは正四角柱という答えが出てきます。「まだあるよ」というと、少し考えてから円柱という答えも出てきます。しかし、三角柱という答えはなかなか出てきません。三角柱に気づくことができた生徒が答えても周囲の生徒は納得しづらいようです。そのようなときに、デジタル教科書を使うと、すぐに納得することができます。三角柱は三角柱でも、底面が鋭角三角形や鈍角三角形の三角柱ではなく、底面が直角三角形の三角柱であることに気づくことで理解できるようになります。
課題
右の投影図で、立面図と平面図は合同な長方形です。
この投影図は、どのような立体を表したものと考えられますか。
③まとめ
デジタル教科書により投影図にアニメーションが取り入れられたことは、生徒と解法を確認するうえで非常に助かると思います。私はこれまでずっと実物モデルを使って説明していましたが、その難しさを感じていました。特に今回紹介したような課題にアニメーションがあることで、生徒の理解度は格段に上がるものと期待しています。
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