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中学校
2023.11.07
【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉝~デジタル教科書/操作編(3年 円②)~
相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生
今回は、3年円の円周角の定理の学習で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。
①シミュレーションを用いた説明で理解を深める機会をつくる
□単元:6章 円 □内容:p.170 円周角の定理 □学年:中学3年
教科書p.170は、円周角の定理を証明し、利用する場面です。円周角の頂点Pと円の中心を結び、二等辺三角形を2つつくることで、円周角が中心角の半分になることを説明していきます。また、中学2年で学習した「やじり形」の角度を利用する方法もあるので、それに気づかせたりすることも、考えをひろげたり、既習の内容につながるよい機会となります。
説明する際には、図を使うことが大切です。ここで用意されているデジタルコンテンツでは、点Pをいろいろな場所に動かしながら説明できます。具体的には、中心角や円周角の大きさが変わらないことを確認したり、証明する際に角度を示したりできるので、説明を聞く生徒にもとてもわかりやすくなっています。
証明の後は、円周角の定理を利用して角度を求める問題となります。問題に入る前に、一度デジタルコンテンツでいろいろな図形を示して確認しておくと、理解がしやすいのではないでしょうか。さらに実際に図上で値を提示できるので、円周角と中心角の関係がよくわかります。なお、中心角が180°をこえた場合について確認したときには、円周角の定理に気づかなかった生徒が多くいました。
②点Pを動かして直角三角形になることを確認する
□単元:6章 円 □内容:p.173 直角と円周角 □学年:中学3年
教科書p.173は、直径と円周角を学ぶ内容となります。円周角の定理を考えれば、中心角が180°のときの円周角が90°になることは理解しやすいはずです。ここでもデジタルコンテンツを利用することで、図形の変化や直角三角形が表れるようすを可視化することができ、多くの生徒が納得しながら理解することができました。
点Pを動かすことができるので、いろいろな場面を確認することができます。
③まとめ
説明させる活動を行うことは、説明する技能を向上させるだけでなく、学習内容の理解を深めることにもつながります。性質が成り立つ理由を説明しながら、言葉を言い換えたり、説明順序を変えたりすることで、思考が整理され、学習内容の定着につながります。図形問題では、特に図を使って説明させることで、新たな視点に気づいたり、あいまいな理解だったものが、しっかりわかるようになった生徒も多く見られました。発表の際も、ただの発表会ではなく、生徒どうしのやりとりを大切にすることで深い学びにもつながっていきます。そのような機会を、デジタルコンテンツを通して整えていきたいものです。
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