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中学校

2023.10.31

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉜~デジタル教科書/操作編(3年 円①)~

相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生

 今回は、3年円の円周角の学習で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉜~デジタル教科書/操作編(3年 円①)~01

①デジタルコンテンツで俯瞰的に事象をとらえる

□単元:6章 円  □内容:p.166 円周角の導入  □学年:中学3年

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 教科書p.167は、円の導入となります。ここでは、カメラを題材として、位置・撮影の角度・被写体との距離と写り方の関係から円周角の定理にせまっていきます。とても面白い題材で、身近であること、またその事象の特徴から驚く生徒も多く、数学を使って説明できることが、数学のよさを実感させるのに適した教材といえるでしょう。
 実際に私は、p.273の「カメラの模型」を使って、目標物が入る位置に生徒全員を立たせました。35人の生徒を、他の人と重ならないように立たせると、円に近づくことが確認できます。さらに目標となる2点を固定し、ビニールひもを伸ばして生徒に持たせることで、円周角をつくることができます。目標となる2点の距離を弦(弧)とし、何人かの生徒に持たせることで、円周角と弦(弧)の関係を実験的に体験させることができました。
 この体験の後に、今度は自分たちの動きを俯瞰的に確認することができれば、さらに理解が深まります。その際に有効なのがデジタルコンテンツです。点AとBを目標とする2点、それ以外の点を生徒の立ち位置とみなします。コンテンツでは角度を指定することができるので、点AとBに合わせてみると、円周角はすべて等しいことが簡単に確認できます。

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②円周上の点を増やし、動かし、円周角を比較する

□単元:6章 円  □内容:p.168 円周角の定理  □学年:中学3年

 さらに教科書p.168では、デジタル上で円周角をつくることができます。「記録」をクリックすると点Pが記録できるので、円周角を増やすこともできます。また、分度器機能で角度を測ることもできるので、点Pが円上のどこに動いても円周角が一定になることが確かめられ、生徒の理解を深めることができるでしょう。

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③まとめ

 図形の内容を学習する際には、やはり図をかくことが必要になります。特に円は、フリーハンドではきれいにかくことができない生徒やコンパスがうまく使えない生徒も少なくありません。そうすると準備や作業ばかりに時間を奪われてしまい、本来学ばせたい内容に時間を割くことができません。デジタルコンテンツを使用することで、そのような時間を大幅に削減し、あらゆる生徒が技量や家庭環境に左右されることなく、ねらいに沿った学びができることは、とても有意義なことではないでしょうか。

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