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中学校
2023.10.13
【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉘ ~デジタル教科書/操作編(3年 関数 \(y=ax^2\)④)~
相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生
今回は、3年で学習する関数 \(y=ax^2\) の利用の実践で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。
①シミュレーションで問題の概要をつかむ
□単元:4章 関数\(y=ax^2\) □内容:p.118 関数\(y=ax^2\)の利用 □学年:中学3年
教科書p.118には、同時に出発した電車と自動車が平行に走り、しばらくして電車が自動車に追いつくまでの時間を求める問題があります。出発してからの時間を \(x\) 秒、進む距離を \(y\) mとして、自動車は中学1年で学習した \(y=ax\)、電車はこの章で学習した \(y=ax^2\) とみなして考える問題になっています。
ここでは、文章や写真だけでなく、デジタルコンテンツを活用することで、よりわかりやすく問題をイメージすることができます。シミュレーションで実際に電車と自動車を動かし、電車が追いつくようすを生徒に観察させます。「✓」を入れることで、0秒や追いついた瞬間に、いったん止めることもできるため、問題の場面を確認するときに役立ちます。その際、答えは見えないように付箋で隠しておくこともできます。そのようにして問題が理解できれば、それぞれグラフをかき入れて交点を考えさせたり、計算によって求めさせたりすることができます。また、デジタルなので、何度もシミュレーションできるため、答えの確認や解説の際にも有効でしょう。
生徒に数学を少しでも身近に感じてもらうとともに、数学の視点をもって生活する姿勢を育むことが、よりよく生きる力につながるのだと信じています。
②映像で生徒の感覚を刺激し好奇心を高める
□単元:4章 関数\(y=ax^2\) □内容:p.120 身のまわりにあるいろいろな関数 □学年:中学3年
教科書p.120の「調べてみよう」は、いろいろな関数(\(y=ax^2\) 以外の関数)の導入となる内容になります。従来は、はさみと紙を用意し、生徒の前で演示していましたが、1回のみで終えていました。しかし、デジタルコンテンツを活用することで、何度でも確認することができるため、生徒の要望にも簡単に応えることができるようになりました。以前より問題の概要をつかみやすくなったことで、生徒も表やグラフに表しやすくなり、紙の厚さの増加具合に驚く生徒が多くなりました。
シミュレーションで、生徒は問題の概要を把握できてはいますが、はさみで切っただけなのに紙の厚さが数百m、つまり東京スカイツリーほどの高さになることが信じられなかったのではないでしょうか。このように、映像を見せることは、生徒の感覚を刺激する有効な仕掛けになるでしょう。
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