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中学校
2023.10.12
【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉗ ~デジタル教科書/操作編(3年 関数 \(y=ax^2\)③)~
相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生
今回は、3年で学習する関数 \(y=ax^2\) の利用の実践で活用したデジタル教科書の有効な方法をご紹介します。
①映像教材で数学を身近なものにする
□単元:4章 関数\(y=ax^2\) □内容:p.117 ガリレオの実験(数学のまど) □学年:中学3年
教科書p.117の「数学のまど」には、ガリレオの実験についての説明があります。従来は、こうした「数学のまど」も、文章と写真の紹介だけでした。しかし、デジタル教科書になったことで映像が追加され、アニメーションを使ったわかりやすい解説でより多くの情報が入手できるようになりました。ガリレオの実験は、理科や物理の授業でも必ず取り上げられますが、数学で学習する \(y=ax^2\) に関係する内容として、ここで紹介されるのも、効果的だと思います。
以前の記事でも述べましたが、デジタル教科書が普及したことで、今回紹介したような映像教材も手軽に利用することができるようになり、私も必ず授業で扱うようにしています。その後、生徒の数学に対するイメージや好奇心は、間違いなく変わりました。今までは、生徒の数学に対するイメージは「何のために使うの?」「私たちに関係あるの?」「受験のためのもの」「堅苦しい」「難しそう」といったネガティブなものが多い印象でしたが、今では多くの生徒が「数学って面白い」「もっとできるようになりたい」「数学はとても大切だ」「ここにも数学が使われていそう」といったポジティブなイメージをもつようになりました。これは多くの生徒が、数学を身近な存在として受け入れることができるようになったからだと思います。このような映像教材を見せることで、数学を少しでも身近に感じてもらうとともに、数学の視点をもって生活する姿勢を育むことが、よりよく生きる力につながるのだと信じています。
②スクラッチで渋滞情報をシミュレーションする
□単元:4章 関数\(y=ax^2\) □内容:p.122~p.123 渋滞学(学びをひろげよう) □学年:中学3年
教科書p.122は、「渋滞学」を取り上げ、そこから学びをひろげます。デジタル教科書では、渋滞学の研究者に聞いた実際のインタビュー動画を視聴することができます。さらにp.123では、次の規則をもとにして、スクラッチで車の流れをモデル化した「渋滞シミュレーション」を確認することができます。
- 右どなりのます目にすでに玉が入っていると進めない。
- 右どなりのます目が空いているときは1つ進める。
スクラッチなので、何度もやり直したり、条件を変えて玉の動きを確認したりできるので、個に応じた学びを実現できます。このように、社会で生きている教材に触れさせるのも、数学の世界を広げるための大切な視点であると私は考えています。
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