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中学校

2022.04.27

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践⑦ ~プログラミング/新学習指導要領編~

相模原市立相武台中学校
教諭 加藤光顕先生

 今回は、新学習指導要領を意識して、論理的思考力を高めるための教材となるプログラミング(Scratch)を活用した授業をご紹介します。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術実践⑦~プログラミング/新学習指導要領編~01

①プログラミングでつくったソフトで理解支援につなげる。

□単元:6章 空間図形  □内容:教科書p.204の角錐と円錐の展開図  □学年:中学1年生

 教科書p.204❷に、正四角錐の展開図から底面の辺の数を増やしていくと、円錐に近づいていくことを確認する場面があります。その際に、底面の正多角形の内角に注目し、内角の個数を増やすシミュレーションをScratchで提示することで正多角形がやがて円になることをイメージできます。このようなイメージを1年生で学ぶことで、2年生で学習する多角形の内角の和など、図形分野の理解や発展的な考察に大いに役立つことでしょう。

※Scratchはこちら https://scratch.mit.edu/projects/673256809/fullscreen/

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②プログラミングのコーディングこそ数学的思考力(論理的思考力)の礎となる。

□単元:2章 文字と式  □内容:ピラミッド型の立方体の個数【発展】  □学年:中学1年生

 課題 

図のように立方体を並べて、ピラミッドをつくります。
100段のピラミッドをつくるには、立方体が何個必要でしょうか。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術実践⑦~プログラミング/新学習指導要領編~07

 考え方 

段の数を\(x\)段、立方体の数を\(y\)個として、1段、2段、…の立方体の数の合計は、表のようになる。

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上の表から、100段目の立方体の数(\(y\))を求める式は、

\(1×1+2×2+3×3+…+100×100\)

となる。

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ここまでは、多くの生徒が発見することができます。

 しかし、これを計算で求めるには、電卓を使ったとしても大変です。そこで、Scratchの出番というわけです。生徒の実態に応じて、変数のつくり方や使うコマンド(ブロック)を確認し、上の式を求めるコーディングに取りかかります。これもクロームブックが1人1台あることで、試行錯誤して取り組むことができます。最後に、完成したコードを説明し合うことで、コーディングの理解を深めることができるでしょう。

※Scratchはこちら https://scratch.mit.edu/projects/673256652/fullscreen/

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③まとめ

Scratchの良さは、次の点です。

  • 何度もやり直しができること
  • コードを間違えていると、正しく実行しないこと
  • 自分で応用できること
  • コーディングこそが、数学的思考力を養う過程に繋がること

 実際に授業をしてわかりましたが、使い方に慣れてくると、自分で新たな条件を入れる生徒が現れてきます。うまく実行されない場合、「なぜ、うまくいかないのか」を考え、配置を変えて実行する。うまく実行できた場合、今度は「なぜ、うまくいったのだろう」と考える。また、「なぜこのコマンド(ブロック)が必要なのか」を考えることもコードの理解には不可欠です。このような過程を通して、コーディングを理解していくのだと思います。コーディングは、数式をスモールステップで解く手順と同じだと感じた生徒も多くいました。

 プログラミングは、小学校でも必修化されており、ゲームなどでも生徒が身近に感じる教材の1つです。そして情報化社会を生きるうえでも一層大切な力と考えられています。中学校でも技術の授業だけでなく、数学の授業でもプログラミングを積極的に活用することで、数学への関心や思考力を高める一助となるはずです。

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