特集記事(小中学校)

小学校

2022.03.18

【ICT教育のイマ】小算Dマークコンテンツ実践事例集 三角形の面積を求めよう

柏市立土小学校
和田恵吾先生

1 問題把握

 「既習を未習に生かし学びを連続させる」という見方・考え方を働かせるために、前時に児童が作ったデジタルノート* を投映します。既習図形に帰着すれば、これから学ぶ図形も求積できるという原則を視覚的に確認します。三角形の場合も、倍積・等積変形してみたいと主体性や見通しをもつことが大切です。

 * Dマークコンテンツ上で解決方法を示した画面をキャプチャし蓄積したもの

【ICT教育のイマ】小算Dマークコンテンツ実践事例集 三角形の面積を求めよう1

2 自力解決

 求積方法を自力解決する場面におけるDマークコンテンツ活用の利点は、「少ない時間で複数の求積方法を思考・試行できること」と実感しています。例えば、紙を切り貼りするような従来の実践では、「20分の解決時間で1種の方法しか考えられなかった」「はさみ・のりを使っていたら作業だけで終わってしまった」という実態もあったかと思います。ところが、Dマークコンテンツを使ったら、同じ20分間の中で3種類以上の考え方が出せた児童が学級の32人中25人、1種類も考えられなかった児童は0人という結果になりました。図形領域とDマークコンテンツの親和性が高いことがうかがえます。
 学級の全児童がコンテンツを使う場合もありますし、デジタルかアナログのどちらでも児童が自分のやってみたい方法を自己選択できるようにする指導や支援も可能です。

【ICT教育のイマ】小算Dマークコンテンツ実践事例集 三角形の面積を求めよう2
【ICT教育のイマ】小算Dマークコンテンツ実践事例集 三角形の面積を求めよう3

3 集団解決

 もし、端末ではなく、紙に考えを記していると「他の人や全体に説明するために別のものに大きく書き直す」などプラスアルファが必要になる場合があります。一方、Dマークコンテンツで解決した場合、そのままプロジェクターに映すことなどが可能です。「自力解決の作業や思考≒集団解決での説明や表現」となる利点もあります。分類や整理に十分な時間を確保することもできます。

【ICT教育のイマ】小算Dマークコンテンツ実践事例集 三角形の面積を求めよう4

4 まとめと振り返り、次時の見通し

 「三角形の面積をどのようにすれば求めることができるだろうか」という問いに対し、「平行四辺形に変形すればよい」「切って動かして四角形にすればよい」「2倍にして習った形にすればよい」など全員が自分の言葉でまとめを書き、本時のねらいを達成しました。コンテンツ活用により、解決の見通しが立ち、解決や検討のために必要なツールや時間が確保でき、考えを分かりやすく共有できたことで、実感を伴った理解に至りました。

【ノートの例】

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【板書の例】

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【Dマークコンテンツの活用画面例】

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