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小学校

2021.09.27

【ICT教育のイマ】荒川区立第一日暮里小学校直伝!学習者用デジタル教科書活用術 ~入門編~第2回 「よくある疑問・よくあるトラブル」

学習者用デジタル教科書を活用した算数の授業に昨年度から取り組む、東京都荒川区立第一日暮里小学校の先生方に、デジタル教科書の活用の仕方を教えていただきました。
第2回となる今回は、先生方にデジタル教科書の「よくある疑問・よくあるトラブル」を伺いました。

よくある疑問

デジタル教科書を活用しようと考えたとき、これまでの黒板と紙の教科書・ノート中心の授業スタイルとどのように折り合いをつけていくか、いくつも疑問が湧いてきます。昨年度の実践の中で、本校で直面した疑問と、それに対する考えを紹介します。

【疑問1】 学習者用デジタル教科書は、授業の最初から最後まで使う?

学習者用デジタル教科書は、有効に活用できる場面でのみ使用します(他教科でも)。

算数で有効活用できる場面の一つは「自力解決」です。紙面がワークシートになる書き込み機能を使い、子どもたちがすぐ活動するようになりました。書いたり消したりも簡単で、考えもまとまりやすくなったようです。自分の考えはスクリーンショットで保存し、画像を共有フォルダなどに入れれば、電子黒板で学級全体に演示できます。

【疑問2】板書はどうする?

最初は、板書のタイミングがつかめず、授業が終わるとまとめしか書いていなかった、ということも…(汗)。学級全体で授業の過程を可視化し共有する大切さは紙の教科書を使う授業と同じなので、板書計画をきちんと立てるようにしました。

これまで発表用に、画用紙などに各自の考えを書かせていましたが、デジタル教科書に記入したものを電子黒板に映す発表のスタイルが増えました。ただし、多様な考えを比較検討したりまとめたりするときには、掲示用のものを別途用意します。

【疑問3】子どものノートづくりはどうなる? 

子ども用の端末と全体演示に集中するあまり、ノートづくりに気を配れなかった初期の頃…。問題解決の過程を記録して積み上げることは変わらず大切なので、紙の教科書を使う授業と同じようにノートをつくるよう指導しています。
自分の考えは、学習者用デジタル教科書に直接書き込むことも多いのですが、紙のノートにあらためて書かせます。問題、めあて、友だちの考えなどは、これまでと同様、紙のノートに書かせています。

よくあるトラブル

昔からOHPやプロジェクタを活用しようとすると、予期せぬトラブルが起きてしまうことはありましたね。それでも、トラブルをどうにか乗り越えていくうちに、その対処法にも慣れてきた経験をお持ちの先生も多いのではないでしょうか。PCも同じです。昨年度の実践の中で、本校で直面したトラブルと対処法を紹介します。

【トラブル1】 充電されていない
 予備機やモバイルバッテリーがあると安心です。

【トラブル2】 インターネット回線につながらない
クラスで一斉にアクセスするとフリーズなどのトラブルも考えられます。10 人くらいずつ順番にアクセスするなど、工夫が必要なこともあります。
   
【トラブル3】 端末がフリーズ
使用中のソフトを一度落として起動し直すなど、冷静に対処するよう指導しましょう。予備機が用意できればなお安心です。

【トラブル4】 ビューアの使い方に慣れるまで時間がかかる
教科によってビューアが異なる場合もあります。大人が悩むより、むしろ、初めに子どもに自由に使わせ、慣れさせた方が早いかもしれませんよ。

疑問やトラブルはあるけれど…

ここまで、デジタル教科書を活用する上で直面する疑問やトラブルを紹介してきました。これらのお話しをすると、『あぁ、やっぱりデジタル教科書を使うのは億劫だなぁ』と感じてしまう先生方もいらっしゃるかと思いますが、前回紹介したように、デジタル教科書には、メリットがたくさんありますし、何より、デジタル教科書で試行錯誤し、話し合い活動をしている子どもたちの目はきらきらと輝いています。
もちろん、先生方も試行錯誤が必要ですが、これまで先生方が培ってきた授業の工夫に、デジタルというもう1つの道具が加わったと思って、みんなで知恵を出し合ってよりよい授業を模索していけたらいいですね。


いかがでしたか? 今回は、デジタル教科書を活用する上での「よくある疑問・よくあるトラブル」を伺いました。アナログ(板書・ノート)とデジタルは、どちらか一方のみを使用するのではなく、それぞれのメリットを組み合わせて使用するという考え方が印象に残りました。

第3回では、「授業をのぞいてみよう」として、実際に授業中のどのタイミングでデジタル教科書を活用するとよいか、について伺います。 本記事の内容は動画でも紹介しています。こちらからアクセスいただいたページ内の「学習者用デジタル教科書活用のポイント」をご覧ください。

~教えてくださった先生方~

校長 白井一之先生(写真 左)
平成30年文部科学省「デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン検討会議」委員。平成29年度より文部科学省学習者用デジタル教科書の効果・影響に関する実証研究に参画。昨年度より第一日暮里小学校にて検証事業を行っている。

算数少人数担当 瀬間麻衣先生(写真 中)
昨年度より算数少人数担当として赴任。学習者用デジタル教科書の活用は初めてであったが、使えば使うほど便利さも分かり、もはや手離せなくなっている。

5学年担任 葛城貴代先生(写真 右)
昨年度は5 学年の担任。学習者用デジタル教科書の使い方を真っ先にマスターしたのは子どもたちで、活用初期には、子どもたちにも助けてもらいながら授業を行う日々であった。

>第1回 「デジタル教科書の推しポイント」
>第3回 「授業をのぞいてみよう」

 

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