今日の授業のひと工夫(小中学校)
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中学校
2024.08.07
【夏休み特集】
ノート・ワークシートの記述からの見取り ①思考力・判断力・表現力編
ノートやワークシートからの見取りはどのようにすればいい?そんなお悩みをお持ちの先生もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、夏休み特集として「ノート・ワークシートの記述に基づく見取り」について、3回に分けてご紹介します。
第1回のテーマは「思考力・判断力・表現力の見取り」です。
「新しい数学」1年0章の学習を例に、ご紹介します。
このページでは、九九表にかくれているいろいろなきまりを見つけ、説明する活動を行います。
ここでの「思考・判断・表現」の観点におけるねらいは、「九九表を多様な見方で観察し、きまりを見つけるとともに、そのきまりが九九表のほかの場合でも成り立つかを考察することができるようにする。」です。これをもとにして、次のように考えます。
1年p.14~15の「数学マイノート」の記述例を、上の規準に照らし合わせながら見てみましょう。
図1の記述は、自分が発見した、九九表に基づいたきまりを1つ記述しています。しかし、気づいたことの記述は3の段についてのみであり、ほかの段についての言及はありません。そのため、B評価とすることが考えられます。
図1
図2の九九表への書き込みでは、そうたさんの考えについて、35、32、27のように、ほかの場面でも向かい合う数が同じになることを確認している様子を見取ることができます。そのため、A評価とすることが考えられます。
図2
図3では、ゆうなさんの考えについて、「ほかの場合でも成り立つかどうかを調べる」とメモを残しています。1つの場合だけでなく、ほかの場合でも成り立つかどうかを調べることの大切さを友達の考えから学んでいると見取ることができます。そのため、A評価とすることが考えられます。
図3
この「九九表のきまりを見つける」活動は、中学校に入学して最初の授業であるので、きまりを1つ見つけることができればB評価としたいところですね。また、生徒の実態に合わせて、ほかの場合も考慮したうえで、きまりを見つけるところまでをB評価とすることも考えられます。
教師用指導書 資料編には、「ノート・ワークシートの記述に基づく見取りについて」をまとめたページを掲載しています。(「資料編」1年p.64~65、2年p.54~55、3年p.56~57)
次回のテーマは「主体的に学習に取り組む態度の見取り」です。資料編とあわせて、ぜひご覧ください!
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