
今日の授業のひと工夫(小中学校)
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- 【1年7章】階級の幅を変えてヒストグラムをつくって…

「新しい数学」1年7章では、サッカーチームの状態を分析するために、1500m走の記録を度数分布表やヒストグラムに整理して、分布の特徴を読みとり、判断する力を身につけることをねらいとしています。

まずp.225では、階級の幅を10秒にしてヒストグラムをつくります。そして、p.226❾では、階級の幅を変えてヒストグラムをつくり、階級の幅10秒のときと同じ特徴がいえるかを読みとります。

(階級の幅10秒のヒストグラム)

上の3つのヒストグラムを見比べると、階級の幅によってヒストグラムの形状が変わることがわかりますね。このことから、受け手に異なる印象を与える可能性があるので、階級の幅の決め方が重要であることを伝えたいところです。しかし、階級の幅の決め方には明確なきまりがあるわけではないので、分布の特徴がより見やすくなるように工夫する必要があります。そのためには、幅を変えてみて、複数のヒストグラムを比較、検討する必要があることを、この❾を通して伝えたいですね。
一般には、データの集中(中心傾向)が読みとれる、つまりヒストグラムに山が形成されるように階級の幅を決めることが考えられます。幅が小さすぎると歯抜けのような形になり山が形成されず、また幅が大きすぎると長方形がいくつかあるだけで山とは捉えにくくなり、いずれも分布の特徴が読みとれません。階級数や幅を決める一つの方法として、スタージェスの公式「階級数を \(k\) 、観測値の個数を \(n\) で表すと、\(k\fallingdotseq1+\log_{2}n\)」があります。 授業で取り上げる必要はありませんが、オリジナル問題を作成するときのためにも、知っておきたいですね。
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