今日の授業のひと工夫

中学校

2022.10.21

【2年4章】
証明のすすめ方

2年4章p.116、117では、証明が、仮定から出発して、すでに正しいと認められていることがらを根拠にして結論を導くことであるということを具体的に確認することがねらいです。つまり、証明のすすめ方として、証明の書式について指導しようとするのではなく、証明の筋道を概観することを大切にしたいところです。

【今日の授業のひと工夫】【2年4章】証明のすすめ方01
▲新しい数学2 p.116、117

Qは、証明の方針をたて、それにもとづいて証明をすることを通して、証明のすすめ方について理解するための問題です。結論を導くために必要なことがらを結論から逆向きに考えたり、仮定を明らかにしたりし、証明のすすめ方の基本的なことについて、❶~❸を通して順を追って学習していきます。もちろん証明は、いつもこのような順に進むわけではなく、その方針は、試行錯誤を通して次第に明確になっていくものです。合同な三角形を見つけるには、吹き出しのように自問できるよう、教師が問いかけていくことも大切にしたいところです。

「証明のすすめ方」では、証明の書式に目を向けさせるのではなく、作図の過程からわかることがらにもとづいて三角形の合同が導けることや、合同であれば対応する辺や角が等しいことがいえるなど、論理的に説明することの意義や筋道をおさえることが大切です。

一般的に証明の指導には、次のような段階が考えられます。

① 口頭で発表させる。
② メモ的に記述させる。
③ 簡潔に整った形式で記述させる。

実際には、①の形から始め、②を経て、③の形にだんだんと慣れていくよう、くり返し指導します。はじめのうちは、③の形は教師の側で書いてみせる場面が多くなりますが、①の段階で十分に証明の筋道をおさえておかないと、抵抗が大きいので注意が必要です。また、いずれの場合でも根拠を明確に述べるように指導することを大切にしたいところです。

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