でも,それって本当でしょうか?
“なんとなく”感じていることをハッキリさせたいとき,「データの分析」は強力なツールです!
実際に,東京,大阪,福岡,仙台の四都市における,2026年と2025年の気温を比較してみましょう。気象データは,気象庁のWebサイトから入手できます。
ここでは,7月1日から8月20日までの各日の最高気温(℃)のデータを使用します。
東京の2026年と2025年のデータをそれぞれヒストグラムに表すと,次のようになります。
2026年は平均31.7℃,標準偏差3.35℃,2025年は平均33.3℃,標準偏差2.64℃でした。
ヒストグラムから,分布の中心が左にスライドしていることが見てとれます。2026年のほうが最高気温の平均も低く,ばらつきも大きいため,たしかに「今年のほうが涼しかった」と言えそうです。
続いて大阪です。
2026年は平均33.9℃,標準偏差3.49℃,2025年は平均35.2℃,標準偏差1.81℃でした。
ヒストグラムに表すと,2025年の夏の過酷さがよくわかります。ばらつきが小さく,35℃前後にデータが集中しています。対して2026年は,最頻値こそ同じですが,低めの気温の日が増えて,ばらつきも大きくなりました。大阪も,「今年のほうが涼しかった」と言えそうです。
福岡はどうでしょうか。
2026年は平均34.1℃,標準偏差2.44度,2025年は平均33.7℃,標準偏差2.15℃でした。
ヒストグラムは同じような形です。平均・標準偏差も大差はなく,平均はむしろ2026年のほうがわずかに高い…ということで,福岡は「今年のほうが涼しかった」とは言えなさそうです。
最後に仙台を見てみましょう。
2026年は平均28.2℃,標準偏差3.60℃,2025年は平均31.9℃,標準偏差3.39℃でした。
ヒストグラムから,「今年のほうが涼しかった」のが一目瞭然です。最高気温の平均は,去年より3.7℃も下がっています。これは,強く張り出したオホーツク海高気圧から,冷涼な北東の風「やませ」が度々吹いたことによります。
このように“なんとなく”感じていることを,データに基づき数値化,視覚化すると,たくさんの気づきが得られます。「データの分析」のご授業の際に,ぜひお住いの地域のデータで「今年のほうが涼しかったか?」を分析をしてみてはいかがでしょうか。
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