毎日のように目にしている数学記号ですが,その読み方は,意外と人それぞれだったりします。先生はご授業の際に,どのように読まれているでしょうか?
【前編】に引き続き,全国の先生方にお答えいただいた数学記号の読み方のアンケートについて,途中集計をご報告します。
\(\sin^2 A\)
| ① さいんにじょう \(A\) | 66.9% |
| ② さいん \(A\) にじょう | 4.5% |
| ③ さいん \(A\) のにじょう | 20.8% |
| ④ さいんじじょう \(A\) | 5.9% |
| ⑤ さいん \(A\) じじょう | 0.4% |
| ⑥ さいん \(A\) のじじょう | 0.7% |
| ⑦ 複数を使い分ける | 0.7% |
\({}_n \mathrm{P} _r\)
| ① \(n\) ぴー \(r\) | 83.7% |
| ② ぴーの \(n r\) | 7.8% |
| ③ \(n\) ぱーみゅてーしょん \(r\) | 3.0% |
| ④ ぱーみゅてーしょん \(n r\) | 3.3% |
| ⑤ ぱーみゅてーしょんの \(n r\) | 0.4% |
| ⑥ 複数を使い分ける | 1.1% |
| ⑦ その他 | 0.7% |
\({}_n \mathrm{C} _r\)
| ① \(n\) しー \(r\) | 83.7% |
| ② しーの \(n r\) | 8.5% |
| ③ \(n\) こんびねーしょん \(r\) | 2.6% |
| ④ こんびねーしょん \(n r\) | 3.3% |
| ⑤こんびねーしょんの \(n r\) | 0.4% |
| ⑥ 複数を使い分ける | 0.7% |
| ⑦ その他 | 0.7% |
「⑦ その他」のなかには,
- 「 しーの \(n\) の \(r\)」と読む
というご意見もありました。\({}_n \mathrm{P} _r\) についても同様でした。
\(P_A (B)\)
| ① ぴー \(\mathrm{A B}\) | 34.9% |
| ② ぴーの \(\mathrm{A B}\) | 2.2% |
| ③ぴー \(\mathrm{A}\) かっこ \(\mathrm{B}\) | 23.0% |
| ④ ぴー \(\mathrm{A}\) の \(\mathrm{B}\) | 18.6% |
| ⑤ \(\mathrm{A}\) じょうけんつきかくりつ \(\mathrm{B}\) | 2.6% |
| ⑥\(\mathrm{A}\) がおこったときに \(\mathrm{B}\) のおこるかくりつ | 15.6% |
| ⑦ 複数を使い分ける | 1.1% |
| ⑧ その他 | 1.9% |
「⑧ その他」のなかには,
- 「 \(A\) がおこったときに \(B\) のおこるじょうけんつきかくりつ」と読む
というご意見もありました。
選択肢⑥も含め,記号として読まずに意味を説明される先生も多いようです。
<豆知識>
今回のアンケートで最も割れたのが,\(P_A (B)\) でした。
条件付き確率は,昭和45年(1970年)改訂の学習指導要領,いわゆる「現代化」のときに,必修科目である「数学I」に入ってきました。
昭和54年(1979年)改訂の学習指導要領の解説には,「条件つき確率 \(P_A (B)\) あるいは \(P(B|A)\) を定義する式…」と書かれており,もし教科書で \(P(B|A)\) のほうが採用されていたら,先生方がどう読まれていたか,気になりますね。
今回のアンケートで最も割れたのが,\(P_A (B)\) でした。
条件付き確率は,昭和45年(1970年)改訂の学習指導要領,いわゆる「現代化」のときに,必修科目である「数学I」に入ってきました。
昭和54年(1979年)改訂の学習指導要領の解説には,「条件つき確率 \(P_A (B)\) あるいは \(P(B|A)\) を定義する式…」と書かれており,もし教科書で \(P(B|A)\) のほうが採用されていたら,先生方がどう読まれていたか,気になりますね。
重複順列
| ①ちょうふくじゅんれつ | 75.1% |
| ② じゅうふくじゅんれつ | 24.2% |
| ③ 両方指導する | 0.7% |
<豆知識>
「じゅうふくじゅんれつ」と読まれる先生もいらっしゃいますが,これは,前編でもご紹介した『学術用語集 数学編』(文部省,昭和29年3月10日発行)の影響かもしれません。
ここには,multipleの和訳として「重」「重複」が掲載されており,読み方として「zyû」「zyû huku」と書かれております。
なお,日本語としての「重複」の読みは「ちょうふく」でした。 推測となってしまいますが,数学では「重解」「重根」「二重根号」「重心」など「じゅう」と読むものが多く,その流れで『学術用語集 数学編』で「じゅうふく」と定義されたのかもしれません。
現在の教科書では,ルビと側注で「じゅうふく」「ちょうふく」のどちらの読み方も紹介したり,索引では「し」および「ち」の両方の欄に入れたりと配慮しております。
蛇足となりますが,文化庁が実施した『平成15年度「国語に関する世論調査」』における読み方の調査では,下記のようになっておりました。
【重複】
・じゅうふく 76.1%
・ちょうふく 20.0%
「じゅうふくじゅんれつ」と読まれる先生もいらっしゃいますが,これは,前編でもご紹介した『学術用語集 数学編』(文部省,昭和29年3月10日発行)の影響かもしれません。
ここには,multipleの和訳として「重」「重複」が掲載されており,読み方として「zyû」「zyû huku」と書かれております。
なお,日本語としての「重複」の読みは「ちょうふく」でした。 推測となってしまいますが,数学では「重解」「重根」「二重根号」「重心」など「じゅう」と読むものが多く,その流れで『学術用語集 数学編』で「じゅうふく」と定義されたのかもしれません。
現在の教科書では,ルビと側注で「じゅうふく」「ちょうふく」のどちらの読み方も紹介したり,索引では「し」および「ち」の両方の欄に入れたりと配慮しております。
蛇足となりますが,文化庁が実施した『平成15年度「国語に関する世論調査」』における読み方の調査では,下記のようになっておりました。
【重複】
・じゅうふく 76.1%
・ちょうふく 20.0%
いかがでしたでしょうか?
今回は主に数学Ⅰ,Aで学ぶ記号について調査をいたしました。以降も引き続き,数学記号の読み方について調査を進めて参ります。
ご協力のほど,どうぞよろしくお願い申し上げます。
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