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高校

2026.05.14

数学記号の読み方アンケート結果【前編】

 毎日のように目にしている数学記号ですが,その読み方は,意外と人それぞれだったりします。先生はご授業の際に,どのように読まれているでしょうか?

 東京書籍では,2026年より,全国の先生方に数学記号の読み方についてアンケートをさせていただいており,現時点で280名の先生にご協力をいただきました。
 今回は,その途中集計を前後編に分けてお送りします。

\(a^2\)

① \(a\) のにじょう78.5%
② \(a\) にじょう13.3%
③ \(a\) のじじょう4.8%
④ \(a\) じじょう0.7%
⑤ 複数を使い分ける2.6%
数学記号の読み方アンケート結果【前編】01

 「⑤ 複数を使い分ける」のなかには,

  • 単体では「 \(a\) のにじょう」,式の中では「 \(a\) にじょう」
  • 後ろに文字があれば「 \(a\) にじょう」,なければ「 \(a\) のにじょう」

というご意見もありました。

<豆知識>
 「じじょう」と読まれる先生もいらっしゃいますが,これは,「自分自身を乗ずる」で「自乗」と呼んでいたころの名残と思われます。

\(a \geqq b\)

① \(a\) は \(b\) いじょう39.6%
② \(a\) だいなりいこーる \(b\)51.1%
③ \(a\) が \(b\) いじょう4.4%
④ \(b\) は \(a\) いか0.7%
⑤ 複数を使い分ける3.7%
⑥ その他0.4%
数学記号の読み方アンケート結果【前編】03

 「⑤ 複数を使い分ける」のなかには,

  • 文系は「 \(a\) は \(b\) いじょう」,理系は「 \(a\) だいなりいこーる \(b\) 」など,生徒の層によって使い分ける

というご意見もありました。

\(a \neq b\)

① \(a\) のっといこーる \(b\)72.2%
② \(a\) と \(b\) はひとしくない13.3%
③ \(a\) は \(b\) で(は)ない9.3%
④ \(a\) と \(b\) はいこーるで(は)ない0.7%
⑤ \(a\) いこーる \(b\) で(は)ない1.5%
⑥ \(a\) と \(b\) はことなる0.7%
⑦ 複数を使い分ける0.7%
⑧ その他1.5%
数学記号の読み方アンケート結果【前編】05

 「⑧ その他」のなかには,

  • 文脈によっては「 \(a\) は \(b\) 以外」と読む

というご意見もありました。

\(a \cup b\)

① \(A\) または \(B\)70.4%
② \(A\) と \(B\) のわしゅうごう17.8%
③ \(A\) かっぷ \(B\)8.5%
④ \(A\) ゆにおん \(B\)0.4%
⑤ \(A\) と \(B\) のむすび0.4%
⑥複数を使い分ける2.2%
⑦ その他0.4%
数学記号の読み方アンケート結果【前編】07

\(a \cap b\)

① \(A\) かつ \(B\)71.1%
② \(A\) と \(B\) のきょうつうぶぶん16.3%
③ \(A\) きゃっぷ \(B\)8.5%
④ \(A\) いんたーせくしょん \(B\)0.4%
⑤ \(A\) と \(B\) のまじわり1.1%
⑥複数を使い分ける2.2%
⑦ その他0.4%
数学記号の読み方アンケート結果【前編】09

 「⑥ 複数を使い分ける」のなかには,

  • 習熟度が高ければ「 \(A\) きゃっぷ \(B\) 」,そうでなければ「 \(A\) かつ \(B\) 」

というご意見もありました。「\(a \cup b\)」でも同様のご意見がありました。

<豆知識>
 \(\cup\)を「むすび」,\(\cap\)を「まじわり」と読まれる先生もいらっしゃいますが,これは,文部省から出した『学術用語集 数学編』(昭和29年3月10日発行)の影響かもしれません。ここには,meet,intersection,capの和訳として「交わり」,join,cupの和訳として「結び」が掲載されています。
 余談ですが,学術用語集の数学用語専門部会の委員長は,彌永昌吉先生でした。他にも,三村征雄先生,一松信先生,矢野健太郎先生など,著名な先生方が多く関わっていらっしゃったようです。
 なお,彌永昌吉先生と三村征雄先生は,1956年(昭和31年度)に東京書籍から発行した『高等学校数学Ⅰ』の監修者を務めていただき,また,小平邦彦先生も編集委員としていらっしゃいました。

 いかがでしたでしょうか?
 後編も近日中に公開予定です。どうぞお楽しみに!

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