算数・数学フォト

2025.10.06

巨大カニ爪に会える海岸

カニの爪(オブジェ)

ルーローです。今日は、ひろとさんと一緒に北海道の紋別市に来ているよ。オホーツク海が青いね。ここ紋別市の名物といえば、冬に見ることができる流氷と、みんなが大好きなズワイガニ。

あはははは、それであそこに、あんなに大きなカニの爪のオブジェがあるんだね! 爪の部分だけなのに、ちゃんとカニだってわかるよ。いったい、本物のズワイガニの何倍くらいの大きさだろう?

おもしろいところに目をつけるね!あのオブジェは、高さが 12m、幅は 6m だよ。ズワイガニはオスの方がメスよりも大きいんだ。オスの大きなものになると重さが 1kg ほどで、脚を広げたときの横幅は約 70cm、爪の長さは約 10cm くらい。

オブジェの高さが 12m、つまり 1200cm だね。やっぱり大きいなぁ!
\(1200÷10=120\)
約 120 倍の大きさかな? いや、まてよ。あのオブジェ、爪の全体は見えていないな。隠れた部分を考えると

巨大カニ爪に会える海岸

18m くらいはありそうだよ。つまり、約 180 倍。脚を広げたら
\(70×180=12600\)
12600cm ということは、126m だ。サッカーコートの長い辺が105m だから
…えぇ!そんなに大きいんだ!

身の回りのものと比べるとイメージしやすいね!

実際のカニの重さは、約1kgだったっけ。つまり、このオブジェのサイズのカニがいるとすれば、180kg にもなるということ?

おっと、ひろとさん! 180 倍というのは相似比、つまり長さの比だよ。重さを考えるときには、体積比で考えなくちゃ。

そうか! 体積比だから、3 乗するんだった。
\(180×180×180= 5832000\)
1kg の 583 万 2 千倍だから、約 5832 トン?

うん、計算ばっちりだよ。それにしても重すぎて、具体的にイメージしにくいかな。アフリカゾウ 1 頭が約 6 トンだから、約 1000 匹分だね! 

ゾウが 1000匹!すごいね!あ、そういえば、紋別市には流氷を砕きながら進む、砕氷船という船があるんだよね? その船の大きさはどれくらいなんだろう?

「ガリンコ号」のことだね!現在運航している「ガリンコ号」は、「ガリンコ号 Ⅲ IMERU」と「ガリンコ号Ⅱ」の 2 種類。「ガリンコ号Ⅲ IMERU」は、全長 45.55m、重さは 366 トン。オブジェのカニよりずっと小さいけれど、それでも 200 人以上も乗れる立派な船なんだ。
流氷の時期以外にも観光船として運航している日もあるから行ってみようか!

*カニの爪(オブジェ)/北海道紋別市。1983 年に行われた「流氷アートフェスティバル」で、彫刻家の長崎歳氏、紋別商工会議所の桑原久雄氏らが共同制作した。かつては、流氷の時期になると海に浮かべて展示していた。
*ガリンコ号/北海道紋別市の砕氷船。船の前部にドリルを備え、氷を砕きながら進むことができる。現在運航しているのは、3 代目の「ガリンコ号Ⅲ IMERU」と 2 代目の「ガリンコ号Ⅱ」。
*イラスト作成:大野寛武

〒094-0023 北海道紋別市元紋別

その他のコンテンツ