今週の算数・数学フォト
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- 日本一小さな富士山
秋田県の八郎潟干拓地にある、大潟村にやってきました。地平線まで広がる田んぼがきれいだね。あれ?なんか円錐みたいな小さな山があるよ。
ひろとさん、面白いものを見つけたね。これは「大潟富士」っていうんだよ。
これが富士山? 名前は立派だけど、ずいぶん低いな!
はははは。1995年6月3日の「測量の日」に完成した、人工の山なんだ。高さは、3.776m。国土地理院の地形図にも、ちゃんと載っているよ。
この「3776」という数字……。あっ、そうだ! 富士山の3776mかな?
大正解。富士山の1000分の1の高さだから、「大潟富士」というんだ。でも、秘密はそれだけじゃないよ。そこに立っている標識を、よーく見てみて。「日本一低い山」にはいくつかの説があるけど、大事なのは、その下に小さく書いてある部分。
なになに…… 「標高0m」。ええっ? この山のてっぺんの高さが、0mなの? ちゃんと盛り上がっているのに。大潟富士の標高が0mということは、山のふもとの標高は海面下3.776mということになっちゃうよ!
不思議だね。ここが、実は「干拓」と関係してくるんだ。干拓は、もともと海や湖だった場所に土地をつくる方法なんだよ。
「干拓」、知ってるよ!この前、社会の授業で習ったよ。だから、干拓でできた土地の標高は、もともと海面よりも低いのか。海面よりも上なら「\(+\)(プラス)」、下なら「\(-\)(マイナス)」のように、正負の数を使って表すことができるね。
その通り! すぐそこに三角点があるから、見てみよう。地理院地図では、「−3.8m」となっているよ。
「標高−3.776m地点に高さ3.776mの山を作ったから、山頂の標高は0mで、海面と同じ」ということか。面白い山だなぁ!
そうなんだ。海よりも低い土地に、こんなに広々とした田んぼを作るなんて。改めて驚いちゃうね。
*大潟富士/秋田県南秋田郡大潟村。1995年に完成した築山で、ふもとから山頂までの高さは3.776m。山頂の標高は海抜0mで隣接する八郎潟干拓記念水位塔と等しく、かつての八郎潟の湖面の高さを表している。
〒010-0452 秋田県南秋田郡大潟村方上
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