今週の算数・数学フォト
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- 桑名といえば千羽鶴
ここは、三重県桑名市の「桑名市博物館」です。はるとさんは、知ってるかな? 桑名市は折り鶴で有名なんだよ。
折り紙で折る、鶴だよね。もちろん知ってるよ。誰でも知ってるでしょう。わざわざ「有名」だなんて、どういうことだろう?
ふふふ。さっそく行ってみよう。きっと驚くよ!
わぁ、確かに折り鶴がたくさん。なになに、「桑名の千羽鶴」? いろいろ組み合わせてあるんだね。あっ、ますりん。この赤い鶴も、きれいだよ!千羽鶴みたいに、糸でつなげてあるのかな。
ふふふふふ。もともと、つながっているんだよ。なんと、ここにある鶴はみんな、1枚の紙から作られているんだ。紙に切れ目を入れてから、つながりが切れないように、ていねいに折っていくんだって。
へえぇ!つなげたまま折るの?それ、やってみたい!
いちばんシンプルなのは、2羽の鶴がつながった「妹背山」だよ。やってみよう!
え?正方形じゃなくて、長方形?そうか、横の長さが縦の長さの2倍だね。真ん中に切れ目を入れると、正方形2つ分になるんだ!左と右、それぞれの正方形で、鶴を折っていくね……よーし、できた!
おおっ、きれいだね。じゃあ、次は「八橋」に挑戦してみる?8つの鶴が輪になって、かわいいよ。こんな紙で作るんだ。
正方形を、縦も横も3等分するんだね。でも、全部は切らない。バラバラにならないように、微妙につなげてる。
あれ?でも、おかしいよ。これじゃ鶴は9羽だ。
いいところに気づいたね! そこがミソなんだ。
まず、2番目から8番目までの鶴を、切れないように注意して折っていくよ。最後に、1番目と9番目の正方形を2枚重ねて、いっぺんに折る。さて、そうすると……?
そうか、最後の1羽でつながって、輪になるんだ!すごい工夫だね。
18世紀の昔に、こんな工夫がいっぱいの鶴の折り方を100種類以上も発明した人がいたんだ。ここ桑名の長園寺というお寺の住職、魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)という人で、1797年にまとめた「秘伝千羽鶴折形」という本がベストセラーになったんだって。この本にある最高難度の折り鶴、「百鶴」(冒頭の写真参照)の製図がこれ。97羽がつながっているよ。はるとさんも、挑戦してみる?
*桑名市博物館/三重県桑名市
〒511-0039 三重県桑名市京町
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