今週の算数・数学フォト

2023.01.23

巨大なお金に会える場所

銭形砂絵

はるかです。いやー!ずいぶん長い石段を登って、神社にお参りしたよ。そして今は、そのまた先の展望台に着いたところ。
ルーロー、あれは何?砂でできた、丸いオブジェだね。漢字が書いてあるみたい。

ここは香川県の観音寺市。今お参りしたのは「琴弾八幡宮」だよ。源義経が源平合戦の勝利を祈ったことでも知られる、由緒ある神社なんだ。そして、そこに見えているのは大きな大きな「寛永通宝」! 江戸時代のお金をかたどっていて、「銭形砂絵」とよばれているよ。

つまり、昔の硬貨?うわぁ、大きすぎてわからなかった。あまりにも大きくて、ニコニコしちゃう!・・・なんだか、ありがたいね。

ふふふ、これを見た人はお金に不自由しないといわれる、ありがたいパワースポットだからね! 横は90m、縦は122mの楕円形で、周囲の長さは345mもあるんだ。この展望台から見て円形のお金に見えるように、わざと縦長にしてあるんだって。

そうなんだ。よく考えられているね!
そういえば、寛永通宝って、いくらくらいのお金だったの?

寛永通宝には、「1文銭」と「4文銭」があったんだ。この1文の価値を、江戸っ子が大好きだった、そばの値段から考えてみようか。「二八そば」という言葉があって、江戸時代のある時期、そばの値段が16文だったことから、こうよばれていたといわれているんだよ。※諸説あり

もしかして、九九の「 \(2\times 8=16\)(にはち じゅうろく)」?

さすがはるかさん、鋭いね! 江戸っ子は、洒落も大好きだったからね。今のそばの平均価格は約660円(2022年10月/総務省小売物価統計調査)だから、
\(660\div 16=41.25\)
1文は41.25円となるよ。

【今週の算数・数学フォト】巨大なお金に会える場所02

へえぇ。1文銭なら、約40円。でも、ちょっと待って。あれほど大きな銭形砂絵の価値は、もしお金だとしたら、いったいどれくらいになっちゃうの?

ほほう、そりゃ、すごい発想だ! ちなみに、実際の寛永通宝の直径は、だいたい25mmだよ。

ふふふふ。計算しちゃおうかな。銭形砂絵の横幅を直径として考えると、90mだね。
90m\(=\)90000mmだから、90000:25で、
相似比は3600:1
体積比はそれぞれの3乗に比例するから
\(3600\times 3600\times 3600=46656000000\) で、46656000000:1
なんと、約470億倍だ。これが寛永通宝の1文銭だったとすると
40\(\times\)470億\(=\)18800億だから、およそ 1兆8800億円!
さすがのパワースポットだ。

あはははは。途方もない金額になったね。おそるべし、銭形砂絵!

【今週の算数・数学フォト】巨大なお金に会える場所03

*銭形砂絵/香川県観音寺市

〒768-0062 香川県観音寺市有明町

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