あみです。ますりんと、宮崎県の日南海岸にやってきました。とってもきれいな海だけど、なんだか不思議な眺めだね。海岸が、でこぼこのストライプ。
はるか昔から、ずっとあの場所にある模様なんだよ。いったい何だと思う?
何かの遺跡なのかな? ええと、昔の人の暮らしを考えてみるね。……海岸だから、魚をとるため? もしかして、海岸で塩を作っていたのかな?
なるほど! さすがあみさん、いろいろなことを知っているなぁ。でも実は、あの模様は人が作ったものじゃなくて、何万年もの時間をかけて自然にできたものなんだ。「鬼の洗濯板」と呼ばれているよ。
こんなにまっすぐな模様が、自然にできたの? どういうこと?
まず、この海岸の底は、長い年月をかけて、砂と泥が水平に交互に積もったものだったんだ。砂や泥を、水に混ぜたときのことを想像してみて? 粒が粗い砂は先に沈んで、細かい泥はゆっくり沈むでしょう。そうして、砂の層の上に泥の層ができる。これを繰り返してシマシマの層ができたんだ。そしてある時、そうやってできたシマシマの層が、斜めに盛り上がった。
盛り上がったあとは?
砂でできた岩は固くて泥でできた岩は柔らかいから、泥の部分は波にけずられやすくて、こんな模様になったんだよ。
へえええ! 自然の力ってすごい。でも、なんで「鬼の洗濯板」って呼ばれているの?……そもそも洗濯板ってなに?
あはははは、そうか! 今は、なかなか使わないね。ぬらした洗濯物に石鹸をつけて、こする道具なんだ。この海岸は8kmも続くから、大きな鬼が洗濯するところだと想像して「鬼の洗濯板」って呼んだのかもね。
*鬼の洗濯板/宮崎県宮崎市。「青島の隆起海岸と奇形波蝕痕」として、1934年、国指定天然記念物に指定された。
〒889-2162 宮崎県宮崎市青島
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