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中学校

2023.03.14

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉑~Dマークコンテンツ「Tosho統計ツール」/操作編(2年 データの比較②)~

相模原市立相武台中学校
加藤光顕先生

 

 今回は、2年で学習するデータの比較(実践⑱の続き)の実践で活用したDマークコンテンツ「Tosho統計ツール」の有効な方法をご紹介します。

【ICT教育のイマ】クロームブック活用術 実践㉒~Dマークコンテンツ/操作編(1年 加法の計算と方程式)~01

Dマークコンテンツ「大縄跳びのデータを分析してみよう」はこちら

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①新たな視点を加えることで判断が変わることを学ぶ

 前回の課題の(2)では、はるかさんの考えを通じて、新たな視点を加えています。

課題
(2) 一方、はるかさんは、『日がたつにつれて、記録がどうなっているかも考えなければいけない。』と考えました。はるかさんの考えについて、データにもどって考え、必要があれば、(1)で予想したことを修正しなさい。また、その理由を説明しなさい。

 実際の大縄跳びでも、日がたって練習を重ねて回数が増えること(クラスの成長)も視点に入れて考えることで、より現実に近い課題となるわけです。ここでは、練習回数の経過に伴ってデータを比較させるために、Dマークコンテンツで折れ線グラフを作って考えさせました。

以下、作り方を紹介します。

  • データを選択し、エクセルと同じようにまずBの列のセルにマウスのカーソルを合わせて右クリックし、「左に列を挿入する」をクリックします。
  • 挿入した列の1行目にタイトル「回目」を入れて、5刻みで回数の数字を入れていきます。このとき数字は、全角で入れます。
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  1. 1組のグラフを作成するので、1組の記録の範囲をドラッグして選択し、「グラフ作成」をクリックします。
  2. 「折れ線グラフ」をクリックします。
  3. グラフのタイトルはクリックして編集できるので、「1組の記録」とします。設定(歯車マーク)をクリックすると、縦軸と横軸の単位も編集することができます。
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  1. 同じようにして、2組、3組、4組の折れ線グラフを作成し、比較してみます。
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 上の折れ線グラフを比較させてから、課題(2)を考えさせると、課題(1)で優勝するクラスを予想したときから考え方が変わる生徒も現れました。また、折れ線グラフではなく、平均値を比較して考えを変える生徒もいました。

生徒の解答例

  • はじめは3組が優勝候補だと考えていたが、折れ線グラフを見ると、1組が全体的に右上がりの傾向があり、日がたつにつれて跳んだ回数が増えていることがわかる
  • 3組は日がたってもほとんど記録に変化がないので、日がたつにつれて上達している1組のほうが、優勝する可能性が大きいと考える。
  • 5日目の各組の平均値を比較すると、1組が26.4回、2組が22回、3組が22.6回、4組が23回となり、1組がもっとも大きいので、1組が優勝する可能性が高い。

②まとめ

 1年のときの課題でもDマークコンテンツ「Tosho統計ツール」の折れ線グラフに気づき、2列に並んで跳ぶほうが安定しているが、3列に並んで跳ぶほうが日がたつにつれて跳ぶ回数が増えている傾向を発見する生徒がいました。このように1つのデータではなく複数のデータを比較することや、どのような視点で何を基準とするかで、判断が変わることを改めて体験的に学ぶことができたと思います。そして、1年からのつながりを大切にして考えさせることでより深い学びになるのではないでしょうか。

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