
今日の授業のひと工夫(小中学校)
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- 【2年1章】3つの続いた偶数の和

「新編 新しい数学」2年1章p.32章の問題A \(\boxed{\ 7\ }\)では、3つの続いた偶数の和が6の倍数になることを文字を用いて説明します。

3つの続いた整数を、\(n\) 、\(n+1\) 、\(n+2\) と表して説明することは、2年p.24で学習しています。

これを受けて、まず3つの続いた偶数の表し方を考えます。
偶数が \(2n\) で表せることは、1年で学習していますね。もし、3つの続いた偶数を
\(2n\) 、\(2n+1\) 、\(2n+2\)
と考える生徒がいたら、\(2n+1\) が偶数ではないことを具体的な数を使って確認しましょう。たとえば、3つの続いた偶数 \(2\) 、\(4\) 、\(6\) を
\(2\) 、\(2+2\) 、\(2+4\)
と表したり、\(2+1\) が \(3\) になることを示したりするとよいですね。このような議論を通して、連続する偶数は2ずつ増えることを確認して
\(2n\) 、\(2n+2\) 、\(2n+4\)
に気づかせたいところです。
次に問題となるのは、これらの和が6の倍数であることを示すために、式を変形することです。生徒は \(6n+6\) まではスムーズにできるので、\(6(n+1)\) に変形することをしっかり考えたいところです。
ここでは、「3つの続いた偶数の和がどんな数であることを説明するのか」、「6の倍数を示すにはどのような式にすればよいか」といったことを問います。このようなやり取りを通して、結論とその式の形を確認することの重要性を指導したいですね。
また、真ん中の偶数を \(2n\) と表した場合の説明も考えたいところです。これにより、式の計算が簡単になるだけでなく、\(2n-2\) の \(-2\) と \(2n+2\) の \(+2\) が相殺され、真ん中の数の3倍になることや、それを支える平均の考えが見えやすくなりますね。発展課題として、続く個数を増やしたり、偶数を奇数や3の倍数などに変えたりすることも考えられます。こうした様々な命題をつくり、それを説明することをくり返すことによって、少しずつ文字式を用いて説明する力を育んでいきたいですね。
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