今日の授業のひと工夫(小中学校)

中学校

2025.05.14

【1年1章】
身長の平均をくふうして求めてみよう

「新編 新しい数学」1年1章p.57、58では、数学的活動を通して、身長の平均をくふうして求めます。正負の数や仮平均の考えを利用して、平均を求めることのよさについて感得させる教材です。

【1年1章】身長の平均をくふうして求めてみよう01
▲1年 p.57

まずは、実際に6人の身長の平均を計算させ、小学校で学んだ普通の平均の求め方を確認します。そのあとで、計算の大変さを生徒の発言から引き出せるように問いかけ、求め方をくふうする必要性を感じさせましょう。Qでは、計算が大変な理由を生徒に問い、「計算を簡単にするために計算する数を小さくする」というくふうの方向性を生徒が見通せるようにしましょう。

p.58では、あおいさんの考えを紹介しています。あおいさんの求め方の続きを考えさせて、\(450 \div 6+100\) とする考えと \((450+600)\div 6\) とする考えを比較させて、同じ答えになることから、仮平均の考えを押さえましょう。

【1年1章】身長の平均をくふうして求めてみよう02
▲1年 p.58

あおいさんの考えでは、計算する数が大きいことから、計算する数がさらに小さくなるように基準をくふうできないだろうかと問いかけ、次のはるきさんの考えにつなげます。

【1年1章】身長の平均をくふうして求めてみよう03
▲1年 p.58

はるきさんの方法で平均を求めるうえで重要なことは、基準との差の総和を求めるとき、\(-1\) と\(+1\) が相殺できることです。つまり、正負の数を利用するよさをここで生徒に感得させることができます。
さらに、もっとも小さいCさんの値を基準とした考えを紹介することで、同じ正負の数を利用した仮平均の考え方でも、計算のなかの相殺の有無の違いが出てきます。これらの考えを比較することで、正負の数を利用すること、さらに相殺することのよさを生徒に感じさせたいですね。

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