今日の授業のひと工夫(小中学校)

中学校

2022.04.20

【1年1章】
正負の数の減法

1年p.32では、正負の数の減法の意味を理解すること、正負の数の減法を加法になおして計算できることを目的としています。
小学校では、例えば、\(□+5=8\) の□にあてはまる数は \(□=8-5\) の計算で求めることができることから、減法が加法の逆算であることを学習しました。

p.32のQのねらいは、この「\(□+a=b\) ならば \(□=b-a\)」という減法の意味を負の数にまでひろげ、加法をもとに正負の数の減法を考えていくための見通しをもたせることにあります。

【今日の授業のひと工夫】【1年1章】減法01

指導では、まず生徒に□にあてはまる数を考えさせます。
(1)の場合、生徒はすぐに「\(+3\)」と答えるでしょう。そこで、「\(+3\)を求める式はどうなりますか?」と問い、\((+8)-(+5)\)の式を生徒から引き出したいところです。
(2)も同様に、□にあてはまる数を問うと、生徒は、加法の学習から、□にあてはまる数は「\(-3\)」、\(-3\)を求める式は「\((+2)-(+5)\)」と答えるでしょう。こうした活動を通して、「減法が加法の逆演算であること」を確認し、「減法は既習の正負の数の加法をもとにして考えられそうだ」という見通しをたてていきます。

続いて、矢線図を使いながら □にあてはまる数を考えていきます。
このとき、大切なことは、「既習の加法をもとに考える」ことです。新しい計算のしかたを考えるときは、既習の計算をもとにひろげることが数学を学ぶときの基本的な姿勢です。
したがって、矢線図についても、まず加法の矢線図(青のあみかけ)を示し、そのうえで、もう1つの矢線図(赤のあみかけ)を示します(図1)。
下の矢線図を示す際には、まず □と\(+8\)の矢印のみを示します。そして、「□を求めるには、\(+8\)の矢印のあとにどのような矢印をかけばよいか」と問うとよいでしょう。

【今日の授業のひと工夫】【1年1章】減法02
(図1)2つの矢線図

抽象的で生徒がつかみにくいようであれば、加法で用いた移動の考え方に戻って「東へ8m移動したあとにどのように移動すればよいか」と問い、下の矢線図の\(-5\)の矢印に気づかせたいところです。そして、完成した矢線図について「東に8m進み、西に5m進む移動を式で表すとどうなるか」などと問い、矢線図を式に表すことで「減法は、符号を変えた数を加えることと同じであること」に気づかせていきたいですね。

この減法の計算方法については、生徒が発見的に見いだすことが難しいため、先生主導で考えさせたほうが、生徒の混乱は少ないでしょう。しかし、先生が一方的に説明するのではなく、矢線図を使いながら生徒に問いかけ、確認していくことが大切です。その際、あまりにきちんと説明しようとしすぎると、それも混乱の原因になりかねないので、矢線図から直観的にとらえさせる程度でよいでしょう。

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