特集記事(小中学校)
- TOP
- 特集記事(小中学校)
- 【#6】今求められる学力とは?
第6回の配信では、今求められる学力について、「新編 新しい数学」で工夫した点をご紹介します。
東京書籍では、全国学力・学習状況調査の結果や東京書籍発行の標準学力調査の結果、全国の高校入試問題など、客観的な数値を検証しながら教科書づくりやデジタルコンテンツづくりを行っています。
今求められる学力とは?
算数・数学の問題発見・解決の過程では、主体的・対話的で深い学びを実現するため、「日常生活や社会の事象から問題を見いだし解決する過程(図の左)」「数学の事象から問題を見いだし解決する過程(右の図)」を重視した数学的活動の充実が求められています。
2つの数量の間の関係を1次関数とみなして、問題を解決すること
例としてこちらを取り上げます。
○令和4年度に実施された全国学力・学習状況調査では
二酸化炭素300kgを削減を目標として、家庭でできる二酸化炭素削減の取り組みと削減量を関数として捉え、問題解決する問題が出題されました。
■出題の意図
事柄を調べる方法や手順を説明する問題(方法・手順の説明)(対応設問:8(2)) 事象について、数学的に考察する場面でのアプローチの方法や手順を説明する問題を出題し、 構想を立てたり、それを評価・改善したりする力をみることにした。 他者と協働的に問題を解決したり、問題解決の過程を自ら振り返ったりする上で、方法や手順 を的確に記述したり伝え合ったりすることが大切である。そこで、「用いるもの」(表、式、 グラフ)を明確にした上で、その「用い方」( \(x\) と \(y\) の関係式にある値を代入して求めるなど) を記述することを解答として求めた。
■結果
(1)正答率55.3% (2)正答率39.0%
(国立教育政策研究所 令和4年度全国学力・学習状況調査解説資料より)
○2022年 広島県公立高校入試でも
ドローンを利用した輸送について考察する問題で、航行時間とバッテリー残量との関係を1次関数とみなして、問題解決しています。厳密には1次関数ではない2つの数量の間の関係を1次関数とみなすことで、数学の問題として捉えることができるようになります。
○「新編 新しい数学」では
さまざまな場面で数量の間の関係を関数とみなして問題解決することを扱っています。
2年p.58~59 80℃になるまでの時間は?
水を熱する時間と水の温度の関係を1次関数とみなして、80℃になる時間を予想する。
2年p.83~84 飲み物はいつまで冷たく保てる?
保冷バックにペットボトルを入れた時間と、その温度を1次関数とみなして、10℃になる時間を予想する。
2年p.85 富士山の山小屋の気温
富士山のふもとの町の気温と山頂の気温から、気温は標高の1次関数であるとみなし、山小屋の気温を予想する。
デジタルコンテンツ!
つまづきへの対応は、教科書紙面だけではなくデジタルコンテンツによるサポートも充実しています。
○ワークシート
全学年のすべての「章の導入」と「深い学びのページ」に対応したワークシートを用意しました。学校で利用している授業支援システムで利用しやすいPDF形式なので、生徒自身の端末にダウンロードして書き込んだり、共有したりすることもできます。
○対話シート
教科書では、数学的活動を促す発問として「Q」を設定しています。自分の考えを整理する、友だちと考えを説明し合う際に「対話シート」を利用することで、主体的・対話的で深い学びをサポートします。
○動画
「章とびら」や「深い学びのページ」に合わせた アニメーションや作図の動画などを用意しました。
動画の再生時間はすべて2~3分前後なので、問題を考えたり話し合ったりする活動の時間を確保することができます。
○ヒントと解答
すべての「クイックチェック」「基本の問題」「章の問題」「学びのベース」「補充の問題」に、①ヒント、②解答、③類題を表示するコンテンツを用意しました。生徒自ら取り組むことで、主体的に学習に取り組む態度を育むことができます。
最後に
ここでご紹介した”ひみつ”以外にも「新編 新しい数学」の魅力はまだまだ他にもあります。ぜひバックナンバーもご覧ください。
「新編 新しい数学のひみつにせまる」バックナンバーはこちら
令和7年度用教科書「新編 新しい数学」紹介サイトがオープンしました!
「新編 新しい数学」の特長を余すことなく紹介していますので、ぜひ一度、サイトを訪れてみてください。
その他のコンテンツ