教科書・教材のひと工夫(高校)

高校

2025.01.30

【共テ分析】
的中! 令和7年度の共通テスト本試験(攻略!共通テストPick Up)

 令和7年1月18,19日に共通テストが行われました。
 今年度は新課程に対応した初めての試験だったということもあり,以下のように新しく追加された内容がたくさん出題されたこと,特に,仮説検定が数学Ⅰ,数学Bの両方で出題されたことが特徴的でした。

○数学Ⅰ,数学A
  • 第2問〔2〕外れ値,仮説検定の考え方 …(ア)
  • 第4問 期待値
○数学Ⅱ,数学B,数学C
  • 第5問 仮説検定(母平均の片側検定)
  • 第7問 複素数平面  ※「平面上の曲線」は出題なし

 問題集『攻略!共通テストPick Up』では,既存の内容はもちろん,このように新しく加わった内容についても問題を豊富に取り上げています。例えば,上の(ア)に関しては,以下のような問題を設定しています。

【共テ分析】的中! 令和7年度の共通テスト本試験(攻略!共通テストPick Up)01
▲攻略!共通テストPick Up p.60

 外れ値,仮説検定の考え方ともに,共通テストとよく似た内容,構成になっています。

(1)外れ値

 データの値を四分位範囲が考えやすいように4行に分けて大きい順に提示し,複数個の外れ値を検出する問題としています。
 さらに,外れ値は定義がいくつかあることから,共通テストと同様に,この問題における外れ値の定義を明示するようにしています。

(2)仮説検定の考え方

 共通テスト同様,2択のアンケート結果に関する仮説検定を,コイン投げの実験結果を用いて検討・判断していく問題です。帰無仮説の棄却の判断にあたっては,数学Bも見据えながら確率 \(p\) を求めた上で有意水準と比較し,判断します。

 仮説検定の流れは数学Bにおいても同様であり,今年度の共通テストの問題(「数学Ⅱ,数学B,数学C」第5問)においても,確率 \(p\) を小数第4位まで求めさせたうえで帰無仮説を棄却できるかどうかを判断する流れで設問されています。『攻略!共通テストPick Up』では,共通テストの出題形式を踏まえ確率 \(p\) をメインに扱っています。
 一方,教材によっては棄却域から判断しているものもありますので,そのような場合には確率 \(p\) を求めることによって帰無仮説の棄却を判断する経験もさせておきたいところです。

▲攻略!共通テスト Pick Up p.210

 なお,『攻略!共通テストPick Up』では,今年度の本試験では出題されなかった「平面上の曲線」も含め,ほかの新規追加内容についても豊富に問題を設定し,以降の共通テストにも万全を期すようにしています。

※『攻略!共通テスト Pick Up』の詳細については,こちらをご覧ください。

関連記事はこちら

>【統計的な推測】仮説検定における帰無仮説の判断 ~確率と棄却域~

>【共テ対策】確認!令和7年度共通テストの解答用紙の変更点

参考

令和7年度試験(大学入試センター) ※外部サイトにリンクします。

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