教科書・教材のひと工夫(高校)

高校

2024.11.21

【統計的な推測】
一般化,抽象化された入試問題(ニューグローバルトップ)

 新課程における最初の大学入試が迫ってきました。
 「統計的な推測」は具体的な場面が設定された問題が多いですが,入試においては,他の単元と同様に一般化や抽象化された形で問われることもあるようです。

 例えば,母集団の大きさを \(n\) とした場合です。

【統計的な推測】一般化,抽象化された入試問題(ニューグローバルトップ)04
▲ニューグローバルトップ数学Ⅰ+A+Ⅱ+B+C p.75

 \(n\) 通りの事象について,その“確率変数の値”と“確率”の積の和を求めるには,数列の和の計算が必要になります。

【統計的な推測】一般化,抽象化された入試問題(ニューグローバルトップ)06
▲ニューグローバルトップ数学Ⅰ+A+Ⅱ+B+C解答編 p.237

 「統計的な推測」の問題で,いきなり数列の考え方を要求されれば驚くでしょう。入試対策の中で一度触れて,上の「思考のプロセス」のように見通しを持って臨みたい問題です。

※「思考のプロセス」は,解答に至るまでの思考の流れを図解したものです。

 次の問題は,具体的な値がほとんど与えられていません。

【統計的な推測】一般化,抽象化された入試問題(ニューグローバルトップ)01
▲ニューグローバルトップ数学Ⅰ+A+Ⅱ+B+C p.77

 (1)は確率分布の問題ですが,(2)は標本抽出に関する問題です。教科書では節が異なる内容のため,抽象的な表現で並べて出題されると意外に戸惑います。
 (2)は標本平均の分布 \(N (m,\frac{\sigma^2}{n})\) のもとで考える必要があり,(1)との分布の違いをしっかり意識する必要があります。

※ニューグローバルシリーズについて,詳しくはこちらをご覧ください。

その他のコンテンツ